2017年9月20日水曜日

佐藤CEOスピーチとQ&A ( September 2017 Mizuho Investors Conference )

佐藤CEOスピーチとQ&A ( September 2017 Mizuho Investors Conference )を聴いた春山的な拡張解釈です。

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1:既に見えているだけでも、フィン・テックの利用で年間500億円のコスト削減効果がある。
2:AI,ロボ・アドバイザーなどのフィンテックは対顧客戦略のメリハリを促進する。

3:富裕層勝ち組アラフォー以下の世代(20%の彼らが金融資産の80%を保有する)には、リッチな環境の対面サービスを向上させる。
それ以外の少額金融資産保有者にはネット&AI&ロボ・アドバイザーを使って非対面化で低コスト化を推進する

4:内外のフィンテック・ベンチャー企業とは、対等の立場(50:50のJV)で接してスピード第一で決断実行し続ける。

5:925日にローンチする新型ローンはフィンテックの成果の一つ
みずほ50:ソフトバンク50の「J.Score」が提供するが3個の特徴がある
(1)将来cash flow予測による査定、スコア・レンディング、従来のBSベースのリスク判断による貸し付けではない
(2)個人情報をユーザー自身の意思で入力することにより、貸出金額と金利が改善する
(3)Big Data + AIによる完全ネット・ベースのサービス

ターゲットは、今は資産を持たないが将来は高い確率で資産を形成する層を先んじて取り込むことだ。
勿論、現在サラ金が対象とする顧客層も対象にできるが、みずほのメイン・ターゲットではない
他行は参加にサラ金を抱えているので、このような新型ローンは既サラ金顧客から優良層を流出させてしまうインパクトをもつので、グループ内で異論が出る。だから導入の決断が遅れるだろうし、導入しても限定的にとどまるだろう。

今は資産を持たないが将来は高い確率で資産を形成する層とは、主として40代前半よりも若年で、積極的な人生、積極的なリスク・テイクの精神を持ち、資産を形成する確率が高い層を指す。
しかも彼らの親も勝ち組である確率が高いので、相続と同時に地銀・信託からの資金が流れ込んでくる確率が高い
  
6:電子マネーの活用が進むと、クレジットカードの利用と合わせて、現金を引き出すためのATMという役割がミニマムになるだろう。

また順次投入予定の高機能ATM(公共料金、税金の払い込みなどが無人で可能)の出現で、支店業務のほとんどが人の手から解放されると予想している。

それは、支店の場所という概念の根本的な再編を意味する。
利益に大きく貢献する人には深く広い対人サービスを提供し、利益にあまり貢献しない人にはATMで完結してもらうという峻別に適応した銀行が総合的な顧客の信頼を得るだろう。

「ATM支店」は多くの人が集まる利便性の高い場所に設置されるだろうし、コンビニATMで済ませてもらうことでも十分だろう。
一方、「対人サービス支店」は顧客のいる場所(オフィス街と富裕層の多い住宅街)に設置されるだろうが、目立つ必要がないので、ビルの2F以上の場所で高級な店構えになるだろう。

7:AI + Big Dataベースのアルゴ・トレーディングは、東大の松尾教授と共同開発しているが、実験段階を終えて、現在実装中だ

またブロック・チェーンを活用すれば、様々なトランザクション・コストが、20分の一になる事が判明しており、実用化に向けて検討している。

2 件のコメント:

  1. 6番はとてもそうなるとおもいます、海外の銀行では口座維持手数料もかかりますよね。
    しかし現状で、銀行の窓口に用事が全くないです。資産が無いからですね(笑)

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  2. 中国では、それが実現しつつありますね
    アリペイが広範に使われてますから

    アマゾンが日本を席巻したように、アリペイが日本を席巻する可能性があります

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