2016年1月30日土曜日

体験 > 物欲

祖父は造船の技術屋だった。
職人気質だった。
毎朝早起きして近所の山に登ってから会社に行っていた。
死ぬ直前まで、毎朝登っていたらしい。
祖父から直接学んだ事の認識はないが、DNAは受け継いでいるかもしれない。

祖母からはいくつかの教訓的なことを学んだ。
人生の一番の贅沢は、後に残らないものにお金を使うことだよ。
小学生の頃に、ポロっと言われた。

あれ買って、これ欲しい、と物欲を言っていた私をいさめる言葉だったのだろう。
その言葉を言われた瞬間を、今でも鮮明に記憶している。

それ以来、旅行に行っても、お土産を買ったり写真を写したりするよりは、風景や雰囲気を感じたり、その地の人と会話したりする時間を楽しむことを重視するようになったと思う。

今度、その祖父母の地を訪れてみようと思う。

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2016年1月29日金曜日

あなたのお金、預かりません

日銀のマイナス金利の意味は、

あなたのお金、無料では預かりません、と言っているのだ。

お金を預けたいなら、安全に保管する費用を頂戴します、ということだ。

じゃあ、自分で保管する
そう思う人、そうする銀行もあるだろう。

金庫を買う個人もでるかもしれないが、空き巣の不安は残る。
厳重な金庫を設置する銀行もあるが、警備の費用も馬鹿にならない。

つまり、わずかな費用(=少しのマイナス金利)なら、日銀に預ける銀行がある。
自分で保管するよりも、日銀に払う費用のほうが少ないからだ。
既に昨年から、どの程度のマイナス金利になったらどうするかの予行演習は、各銀行で実施されていた。

1月29日に導入された程度のマイナス金利なら、日銀に預けるお金の全体がマイナス金利にならないので、しばらくは全体でマイナスになることは無いと思われる。

なお、現状では「マイナス金利は、当分の間は、個人には適応されない」だろうと思う。

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日銀は、日銀当座預金を3つの階層に分け、それぞれに異なった金利をつける。

1:量的・質的金融緩和(QQE)のもとで各金融機関が積み上げた分については、「基礎残高」としてこれまで通りプラス0.1%の金利を適用。

2:所用準備額に相当する残高などは「マクロ加算残高」として適用金利をゼロ%とする。

3:各金融機関の当座預金残高のうち上記を上回る部分を「政策金利残高」とし、マイナス0.1%の金利を適用する。
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2016年1月16日土曜日

6Sショック

6Sショック ・・・ iPhone6Sの失速

ウォール・ストリート・ジャーナルは、端末や部品サプライヤーに対して発注量を減らしたとリークした。
複数の情報筋からのリークとして報じられており、iPhone 6s減産は決定的とみられている

これまで、ITハード関連業界は、PCで儲けて
PCが失速したら、タブレットとスマホで儲ける、
という好循環をエンジョイしてきた。



しかし、スマホの次が見当たらない現状で、スマホの減速が表面化してしまった。

6Sショックとは、
1:CPUパワーの強化では消費者が買い替えてくれなくなった
2:6Sで加わった新機能は、消費者が求める「より楽しい、より快適」を満足させなかった
というショックだ。

いわゆる陳腐化が始まったのだ。

そういう時は、値下げによって消費者の購買意欲を喚起する、、これが常套手段だ。
アップルは値下げしないかもしれない。
しかし、アンドロイド勢は値下げする。

機能面でアンドロイドとiPhoneに明確な差がなくなり、価格差が拡大すると、ファン以外はiPhoneの割高感に嫌気する

昔、マッキントッシュが性能や使い勝手が明確に優位でないにも関わらず、Windows PCに対して大幅に割高であった時代、、売り上げ不振になって、アップルは倒産の危機に瀕した。
その悪夢を現CEOクック氏はシッカリ認識しているだろう。

もしアップルが値下げする時、スマホは値下げ競争になる。
アップルや台湾の端末メーカーのマージンは激減する。

そして、部品メーカーも部品の値下げ要請ラッシュでボロボロになる。
値下げを受け入れないと、発注がゼロになるからだ。


スマホに関連する株は、長~~~い冬が来る。

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2016年1月15日金曜日

一物二価の中国株だが、十把一絡げ論の裏にチャンスあり

上海上場のA株は割高だ。
香港のH株が正しい株価だ。
そういう論調が多い。

下図は、「AHスプレッドのチャート」だ。
これを見れば、上海市場のA株のほとんどが40%も割高だと感じてしまう。



しかし、実態は異なる。
大型優良株のかい離は、小さい

小型のチャラちゃらした株は、大きなかい離になっている。

下は、大型優良株の代表、平安保険の上海市場価格、香港市場価格の比較だ。
A株は人民元表示なので、比較可能なように、通貨は香港ドルに換算してチャート化してある。




見れば、一目瞭然だが、期間によっは、A株のほうが安い。

2007年~2008年中盤は、A株バブルだったので、A株>H株だった。

しかし、2010年~2014年は5年間にわたって、H株>A株だった。
この期間は、中国悲観が蔓延していた。

最近は、どうだろう?
下図は、過去6か月だが、ほぼ等しい動きをしている。
1月15日(このグラフ作成時点)では、A株が5.1%割高だが、8月~11月は、A株は割安だった。




H株は、外人の機関投資家や個人投資家など多くの投資家が参加している。
だから様々な意見を反映しており、株価も値がこなれている。

一方、A株は、ほぼ中国の個人投資家だ。
そのため、A株の方が、ファンダメンタルよりも短期的な感情(恐怖感や強欲感)によって大きく上下動する(ボラが大きい)性格となっている。

A株は、国内投資家のセンチメントの上下動を知るバロメータと言える。

なお、過度に悲観な状態(H株>A株の状態)が解消(かい離の縮小、さらにはA株の割高化)されるフェイズ(2014年春から2015年の6月までの動き)で上手に投資できれば、短期間で大きなリターンが得られる。
だが、数年に一回あるか無いかというものだと思う。

いずれにしても、一番上の十把一絡げチャートで、全体を論じるような乱暴な論調には耳をふさいだ方が良いと思う。

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国内と海外の要求矛盾に悩まされるFRB

USの雇用改善は、横バイ状態になっている

新規失業者統計

長期失業者統計
もっとも、これ以上の改善は、景気過熱&引き締め強化になる

FRBは、それは困る
何故なら
国内:引き締めを要する(ドル金利上昇が必要) しかし、
海外:緩和を要する(ドル金利下落が必要) 世界金融のリーダーとしては、国内と海外の要求矛盾に悩まされるからだ


2016年1月10日日曜日

リバウンド相場の推定

明日から海外市場が始まる。

どこかで底打ちしリバウンドが始まる。

想定は、以下のような推移
初期:単純リバウンド=下がったモノ(=先週の下げの要因、主役)ほど大きく反発
中期:先週の下げの要因、主役は、初期が終われば反落するか、オイテケボリが始まる
後期:市場全体が落ち着く。上昇力は鈍化し、ジリジリした懸念の壁を登る相場になる

その判断の理由は、株の底打ちは「先週の下げの要因・主役のファンダメンタルの好転」に起因するものではないと推定しているからだ。



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2016年1月8日金曜日

日本を総点検

日本経済と日本企業の総点検をしたくなった自分を感じる。
だから、例年ならつまみ食いしかしない日本関連の新春セミナーに軒並み参加している。

何故だろう?
株や為替や債券の動きをみていると、日本経済が持続的な成長の循環にのれるか否かの「分岐点」に来ていると感じているからだろう。

分岐点の先にある姿は、
1:高級品・高価格帯の商品やサービスへ移行するグループが、2012年以前の景気循環の時よりも多く生じる
2:移行しないグループは、かたくなに節約を継続する。
3:結果として、生活のスタイルに消費金額水準という意味での格差が広がる。

4:企業も、どのセグメンテーションに商品やサービスを投入するかのターゲッティングを明確化する必要性に迫られるので、それに成功する企業と失敗する企業で業績に格差が生じる。

企業に関するその最初の変化は、小売業界においては既に「高価格商品の提供への成功失敗」という点で業績に反映している。

単に価格を上げるだけではない、差別化、満足感、持つ喜び、ブランド、といったものが伴う「高価格商品の提供」が必要なのだ。

お金を喜びながら使う人が増える、、これが重要だ。

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2016年1月6日水曜日

株式持ち合い解消のネガティブ側面

株式持ち合い解消のネガティブ側面

好材料論者がほぼ100%の証券アナリスト
でも現実は良し悪し

企業の努力や製品サービスの優位性ではなく、
株持ちますから、わが社の製品サービスを購入して下さい
、、その話法が消える

株を買ったのは、過去の人、過去の金
株がなくなれば、今日の人、今日の企業努力が必要

特に、生保、信託、銀行は商品とサービスに違いが無いから、影響、地殻変動が生ずる
下手をすれば、ダンピング競争


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