8月の急落を事前回避できなかった要因は、少し前に「反省と戻りの推定」に書いたが、もう一つ思い出した。
8月7日に感じた「嫌~な胸騒ぎ」を無視してしまったことだ。
あの時に感じた「嫌~な感じ」って、もう少し具体的には、何だったのか?
後年の転ばぬ先の杖として、思い出して記録しておきたい。
1:ファンドの時価総額の伸びが鈍った、頭打ちになり、じんわりと目減りを始めた。
世間は6月ぐらいから相場の勢いがなくなっていたが、ファンドの勢いは続いていた。
なので、ファンドの鈍化が始まっても、その意味を深く考えずに、のほほ~んと過ごしてしまった。
つまり感受性が鈍化していた。アンテナの感度が鈍っていた。
2:この株は、ここで、こういう風に上がる、という予想が下に外れることが多くなった。
予想と現実がどちらに外れるか?
これは相場の勢いを察知するには重要だ。
予想が上に外れる、つまり思った以上に上がるときは頭に乗って良い。
一方、下に外れだしたら警戒警報だ。
今回は、下に外れだしたにも関わらず、警戒行動、相応のポジションの縮小を実施しなかった。
しなかったどころか、6月5日に現金化した中国ポジションを米株に放り込んで放置してしまった。
これは、大反省である。
3:外部に悪いニュースが、平常よりも増えた。
中国、タイ、マレーシア、ギリシア、中東アフリカ、、、思い出せばきりがない。
日本のマクロ統計も勢いが鈍化していた。
でも、ファンドが好調だったから、それらのニュースの影響を冷徹に見る目が曇ってしまった。
あまり神経質になる必要はない。
投資は、心が委縮しては失敗する。
しかし、自分の状態を冷静に見つめる「もう一人の自分」を心の中に住まわせることを忘れてはならない。
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2015年8月31日月曜日
相場が大きく下落した時に、陥ってしまうこと(その2)
相場が大きく下落した時に、陥ってしまうこと、その2つ目は、
下落前に考えていたことを、熟慮せずに実行してしまう。。。ということ
相場が大きな変動を起こした時、
それが上方向であれ、下方向であれ、
大きな変動は、多くの投資家の認識の変化を意味する。
それまでの株価形成を支えていた投資家の投資環境に対する評価が大幅に変わったことによって、株価の大幅な変動が引き起こされたのだ。
だから、変動前に考えていた投資戦略や銘柄選定を、変動後に何も考慮せずに自動的に採用してはならない。
どこがどう変わって、どこが変わらないのか、
それを観察して、熟慮し、
投資戦略や銘柄選定を必要にして十分なだけ変更する作業が必須なのだ。
その熟慮作業無しに、
大幅に下落したから、買いたかった銘柄がようやく買える値段に下がったから、
といって買いポジションを増やすと失敗する。
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下落前に考えていたことを、熟慮せずに実行してしまう。。。ということ
相場が大きな変動を起こした時、
それが上方向であれ、下方向であれ、
大きな変動は、多くの投資家の認識の変化を意味する。
それまでの株価形成を支えていた投資家の投資環境に対する評価が大幅に変わったことによって、株価の大幅な変動が引き起こされたのだ。
だから、変動前に考えていた投資戦略や銘柄選定を、変動後に何も考慮せずに自動的に採用してはならない。
どこがどう変わって、どこが変わらないのか、
それを観察して、熟慮し、
投資戦略や銘柄選定を必要にして十分なだけ変更する作業が必須なのだ。
その熟慮作業無しに、
大幅に下落したから、買いたかった銘柄がようやく買える値段に下がったから、
といって買いポジションを増やすと失敗する。
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2015年8月25日火曜日
相場が大きく下落した時に、陥ってしまうこと
相場が大きく下落した時に、陥ってしまうことは・・・
思考停止に陥りやすい。
思考停止になるのは、心の痛みから「逃避」するように、脳が仕向けるからだ。
そして神経を研ぎ澄ませた状態を維持して、観察を継続する。
行動の後は、アンテナを高くして受信感度を最大にするのだ。
~~~~~~
何故、痛みは3倍大きく感じるか?
痛みをもたらす事は、生命の危険に関係するからだ
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思考停止に陥りやすい。
思考停止になるのは、心の痛みから「逃避」するように、脳が仕向けるからだ。
一度増えた財産が減る時の心の痛みは大きい。
100が130に増えて、その後に20の目減りを食らって110に減った場合は、100が105にしか増えていない場合よりも痛みが大きい。
通常、損失の心の痛みは、増加の喜びの「三倍の痛み」を心に引き起こす。
喪失によって長時間心が痛むと、心と体はつながっているので、生命の危険に直面する。
今では考えられないが、数万年前なら心の痛みに打ちひしがれたままでは猛獣に襲われて死ぬかもしれないし、毎日の食糧確保(備蓄など無いのだから)の活動が停止して死亡する危険も増す。
だから、そういう心の痛みに蓋をして(=逃避)、まるでなかったかのように平然と事務的な作業ができるように、脳が命令を打すのだ。
今では考えられないが、数万年前なら心の痛みに打ちひしがれたままでは猛獣に襲われて死ぬかもしれないし、毎日の食糧確保(備蓄など無いのだから)の活動が停止して死亡する危険も増す。
だから、そういう心の痛みに蓋をして(=逃避)、まるでなかったかのように平然と事務的な作業ができるように、脳が命令を打すのだ。
しかし、心が逃避をしても財産が「目減りのリスクから逃避できるわけではない」
大昔から脳に刻まれた逃避のプロセスを、投資家は乗り越えるしか無い。
それは鈍感とは別次元の葛藤、鍛錬だ
それは鈍感とは別次元の葛藤、鍛錬だ
神経を研ぎすまし、必要最小限の行動は、逃避に逆らって実行する。
そして神経を研ぎ澄ませた状態を維持して、観察を継続する。
行動の後は、アンテナを高くして受信感度を最大にするのだ。
~~~~~~
何故、痛みは3倍大きく感じるか?
痛みをもたらす事は、生命の危険に関係するからだ
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2015年8月22日土曜日
反省と戻りの推定
久しぶりに相場の下げの直撃弾を、真正面から食らってしまった。
2007年以来、大きめの下げにさしては、それなりの避難行動をしてきたが、今回は直前にフル・ポジションにして相場のピークを迎えてしまった。
また下げの初期に、下落の大きさを見誤ってポジションを放置してしまった。
また下げの初期に、下落の大きさを見誤ってポジションを放置してしまった。
何故、間違ったのか?
第一は慢心である。
銘柄間の循環物色の流れの把握と対応が上手くいっていたので、それにかまけて相場全体の大きな変化に対するアンテナの感度が鈍ってしまった
第二は、ニュースや事件の総合的な合成判断のミスだ。
中国の爆発事故は単体ではノイズだったかも知れない。
しかし現実には、直前に発生していた上海株式市場の暴落との合成で、合わせ技一本的な効果となって、想定外のインパクト(=世界経済と市場に大きな不安心理)を生じさせた。
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さて、先週の木曜以降に起こっている事だが・・・
先週木曜の午後と金曜は、この辺で止まるという甘い考えのナンピン買いが起こっていると感じた。しかし、相場は甘いナンピン買いを飲み込んで下落し、その後にようやく下げ止まるのが通例だ。
事実に対する過小評価が叩きのめされた事に対する反動として、
この週末を境に、今度は過大評価(=過度の悲観)に変わりつつあると思う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて、現在の下げから完全に回復するのはいつだろう?
下記のような条件で「お絵かき的な計算」をすれば、11月6日のようだ。
下記のような条件で「お絵かき的な計算」をすれば、11月6日のようだ。
計算条件
1:8月24日月曜が大底
1:8月24日月曜が大底
2:下落ペース、反騰ペースは表のようなペース
戻りは、
(1)急速単純リバウンド、
(2)そこそこ戻った時に起こる「ヤレヤレ売り」と「ファンダメンタルに対する過度の悲観による売却」が引き起こす「戻りペースの鈍化」
(1)急速単純リバウンド、
(2)そこそこ戻った時に起こる「ヤレヤレ売り」と「ファンダメンタルに対する過度の悲観による売却」が引き起こす「戻りペースの鈍化」
(3)ファンダメンタルの劣化が少ないことを確認しつつ、着実に戻るフェイズ
という、3段階を経るものだ。
2015年8月17日月曜日
インフレとは無関係に、金利を元の水準に戻すべきか
経済は異常事態を脱した。
ならば、リーマン・ショック後の集中オペ室的対応は不要だ。
今は、不要とは何が不要なのかが議論されている。
換言すれば、
インフレとは無関係に、政策金利を元の水準に戻すべきか、というべき論が議論されている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1:インフレがあるから、政策金利を高くして経済の過熱を冷やす
これは、多くの人が納得する
2:では、政策金利を引き上げる必要があるインフレ水準とは?
これに関しては、多くの人が納得する水準、または水準を提示する理論が提示されていない。
これから年末まで、この点を色々情報収集してみたい。
なぜなら、さすがに2016年は景気が悪い、とは言えない世界になっていると思うからだ。
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ならば、リーマン・ショック後の集中オペ室的対応は不要だ。
今は、不要とは何が不要なのかが議論されている。
換言すれば、
インフレとは無関係に、政策金利を元の水準に戻すべきか、というべき論が議論されている。
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1:インフレがあるから、政策金利を高くして経済の過熱を冷やす
これは、多くの人が納得する
2:では、政策金利を引き上げる必要があるインフレ水準とは?
これに関しては、多くの人が納得する水準、または水準を提示する理論が提示されていない。
これから年末まで、この点を色々情報収集してみたい。
なぜなら、さすがに2016年は景気が悪い、とは言えない世界になっていると思うからだ。
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2015年8月5日水曜日
2015年8月4日火曜日
上海株の暴落_5今後の市場動向に関して押さえておくべきポイント
(1)株式の価格形成に最も重要なことは、利益の増加、および将来利益に対する信頼感である。
下図は、上海株式市場の株価、実績EPS、PERの推移だ。
過去1年余りの株価上昇は、利益の減少の中の株価の急騰、つまりPERが急上昇することによる株価水準の大幅な上昇であった。
12か月後の利益が+30-40%という予想がコンセンサスになっているなら、そして24か月後も+20-30%の利益成長があるという信頼感を投資家が持っているなら、約1年で2.5倍の株価上昇も成立する。
それ以前の上海市場の株価水準が悲観の極にあったからだ。
しかし、現状では12か月後+30-40%、24か月後+20-30%という予想はどこにもない。上海株式市場が本格的に立ち直るには、企業利益の改善が急務である。
(2)上海市場のvolatilityの高さは、長期間にわたって修正されない。
そのために、個人投資家の特徴である強欲と悲観の間を行ったり来たりする傾向(high
volatility)が続くだろう。
残念ながら、今回の株価の暴落後の中国当局の措置を観察していると、株価の暴落の犯人を外人投資家に押し付けるようなコメントが散見される。
上海市場の外人投資家への開放の拡大は遅れるだろう。
(3)香港市場のPERはフェアである
下図は、過去10年間の香港株式市場のPER(緑:実績PER,茶:予想PER)だが、現在のPER水準は、やや低い水準にあると思われる。
香港市場だけに上場されている銘柄は、上海市場の動向に左右されずに、その企業の利益動向などによって株価形成がされやすいだろう。
一方、両市場に上場されている銘柄は、今後もファンダメンタル以外の要因に株価が影響を受け続けるだろう。
一方、両市場に上場されている銘柄は、今後もファンダメンタル以外の要因に株価が影響を受け続けるだろう。
(3)その他の留意事項
1:そもそも今回の上海株式市場の大幅下落は、「高値警戒感から、揺り戻し的な反落が発生しても何ら不思議ではない水準」に市場があった、という要因が大きい。
2:投資家は、愛国心で株を買うのではない。
儲けたいという欲望一心で自分の財産を株式市場に投じている。
だから、儲からないと感じれば、さっさと株式市場から資金を引き揚げるものだ。
3:2008年11月は、4兆元の資金を実経済に投入した。
資金の投入先の良し悪しは別にして、現実の経済に資金が投入された結果、企業の利益が増大し、それを受けて株価が上昇した。
4:2015年6月以降の北京政府の対策は、株式市場に資金を投入する「いわゆる買い支え、PKO」と呼ばれるもので、企業の利益には何も好影響を与えない。
日本の失われた20年でもそうだったが、歴史的にも「買い支え、PKO」は株価形成を歪めてしまい、株式市場がフェアバリューに回帰するまでの時間を遅らせてしまった。
その結果、投資家を市場から離散させることになった。
上海株の暴落_4:2015年の上海株式市場の急騰の評価
株が上がるには、それなりの理由がある。
数年後に判断しても正当な理由もあれば、あの時は何故あんな馬鹿なことを考えたのだろうという不当な理由もある。
<<正当な理由>>
国家主席就任後、長きにわたった江沢民グループとの政争に打ち勝ち権力の完全掌握を2014年8月に果たし、その直後に「我こそは鄧小平の後継者なり」という改革開放路線の推進宣言をした。
国家主席就任後、長きにわたった江沢民グループとの政争に打ち勝ち権力の完全掌握を2014年8月に果たし、その直後に「我こそは鄧小平の後継者なり」という改革開放路線の推進宣言をした。
また李克強の経済政策(リコノミクス)が、8%以上の高成長に決別し、5-6%の安定的な中成長の経済体制に移行しつつあることも、「経済の安定こそ、株式市場のもっとも好感するファクター」だという意味で、正当な理由だ。
<<消えてしまう理由>>
一方、国営企業の体質改善に株式市場を活用するのが政府の方針だから、株価は上昇を続けるハズであり、株式市場は下がらない、もしくは下がると政府が対策を講ずるからドンドン強気で買い続けても大丈夫だ、これは正当ではない。
下図は、上海株式市場(赤)と香港株式市場(緑)の株価推移と、香港と上海の「両市場に上場されている同じ株」の株価のかい離(=AHスプレッド、いわゆる一物二価の程度)だ。
香港市場では、海外の機関投資家が多く参加しており、PERなど企業のファンダメンタルに対する株価評価を考慮した株価形成が機能している。
しかし、上海市場では外人投資家は極めて限定的にしか参加が許されておらず、実質的に上海市場は海外から隔離されている。
そして、出来高の90%が短期投資専門の投機家で占められている。
それゆえ上海株式市場では、上がりだすとフェア・バリューなど無視した投機バブルと化してしまう。
今回もそういう小さな投機バブルが起こっただけだと思われる。
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上海株の暴落_3:暴落後の推移も、米中は似てしまうのか?
1987年のブラックマンデー後の米国株式市場(SP500)の状況を見ると、約2年後の1989年7月26日に高値を更新している。
企業業績が暴落とは無関係に好調を維持したことに加え、FRB(当時は、グリーンスパン議長)が金融の大幅緩和を実施して、投資家のパニック心理を収束させたことが、株価の回復の背景にある。
2:上海株式市場の回復力を考える
1987年の米国と2015年の中国を比較すれば、当時の米国は、
(1)ベトナム戦争で巨額出費をして債務国に転落した
(2)垂れ流しのUSドルがドル安傾向を定着させていた
という「最盛期を過ぎた米国」という雰囲気が投資家の間に漂っていた。
一方、現在の中国は、
という「最盛期を過ぎた米国」という雰囲気が投資家の間に漂っていた。
一方、現在の中国は、
(1)巨額の貿易黒字を積み上げる巨大な新興国
(2)2005年以降、切りあがってきた人民元
という1987年当時の米国とは正反対の状況にある。
いわゆる国全体のファンダメンタルや国の勢いという観点からすれば、ブラックマンデー当時の米国よりも現在の中国の方が良好である。
その点からは、短い期間で上海株式市場が高値を更新する可能性がある。
という1987年当時の米国とは正反対の状況にある。
いわゆる国全体のファンダメンタルや国の勢いという観点からすれば、ブラックマンデー当時の米国よりも現在の中国の方が良好である。
その点からは、短い期間で上海株式市場が高値を更新する可能性がある。
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上海株の暴落_2:上海市場の暴落は、1987年10月のブラック・マンデーの米国株式市場の暴落に似ている
ブラック・マンデーの時、米国SP500指数は、8月にピークを付けた後ズルズル下がり、10月の最安値までに約▼35%という下落を記録している。
1987年のブラック・マンデー時の米国株と、2015年の上海株式は、ともに「約35%」という、似たような暴落を記録している。
2:「上がるから買う、買うから上がる」という「イケイケ・マーケット」が出現した
理由は異なるが、結果として同じようなマーケット状況になったことは確かだ。
<<1987年の米国株式市場>>
1987年の米国株式のPERは当時のPERの天井と言われていた20倍を超える割高水準にまで上昇した。
このシステムがあれば、相場が一定以上の下落を示した際には、事前に設定した範囲に損失を限定するに必要な先物売りオーダーが実行されるから、下落リスクのヘッジができていると解釈された。
だから、ファンド・マネージャーは強気で買い続けても構わない、という雰囲気が醸成された。
しかし、ブラック・マンデーの時は多くの機関投資家の「Portfolio Insurance」から大量の先物売り(および、指数採用銘柄の売り)が殺到する一方、その売りを受け止める「買いオーダー」は霧散した。
(今から思えば、買いオーダーが消えることは当然の事態だと想定できるが・・・)
(今から思えば、買いオーダーが消えることは当然の事態だと想定できるが・・・)
結果として、売りオーダーが約定できないまま値段だけが大幅に下がり、「Portfolio Insurance」は損失の限定という目的を果たせなかった。
果たせなかったどころか、売りが売りを呼ぶパニックを市場で増幅させてしまった。
<<2015年の上海株式市場>>
2014年8月に習近平の政権の完全掌握が明白になったことが市場に伝わった。
政府の軸足は、政治闘争から経済重視に変わると、投資家は判断した。
国営企業改革を促進するために、リストラで体質改善した企業を株式市場に上場し、そこで得た資金を別の国営企業の体質改善に使い、好循環を生じさせるという政策の発動を株式市場は好感した。
政府は株式市場を重視している。中国株の未来は明るい。そういう楽観的な雰囲気が個人投資家の間に醸成された。
さらには、過去数年間にわたって個人投資家の資金を引き付けていた不動産と理財商品だが、不動産は政府の投機防止策によって値下がりが目立つようになった。また理財商品は金利の低下によって投資的魅力を失っていた。
そこに出現したのが、株式市場の魅力的な上昇相場だった。個人の資金が、不動産市場と理財商品から一気に株式市場に向かった。
上海株式市場の出来高は、90%を個人投資家の短期投機が占めていると言われる。
PERなどの指標は無視され、「買うから上がる、上がるから買う」という古典的な投機市場の特徴が維持されている。
つまり、振り返ってみれば、上海市場は「単に買われ過ぎ」の咎めとしての大きめの株価調整が出現した、という事になるだろう。
上海株の暴落_1:下落の第一波は、ピークから▼35%の下落
6月15日を境に、急速に下落を始めた上海株式市場
7月9日に暴落状態が止まるまでの下落率は、約▼35%という大幅なものとなった。
このような株式市場の大規模下落が発生した場合、「その後の経済や政治に何らかの変化を強いられた」というのが、過去の歴史の教えるところである。
上海株が大底を付けたのは2014年の春
そして、昨年の5月以降の上昇は、日米や香港市場を遥かに上回る急速で猛烈であり、6月のピーク時には、昨年4月末比で、2.5倍超の上昇にまて到達した。
このような急速な上昇が、そのまま数年間にわたって続くことは困難であり、どこかの時点で一旦は調整が入るのが株式市場の通例であった。
その意味では理由のいかんにかかわらず、「上海市場の大幅下落は、予想された下落」という解釈がコンセンサスになっている。
2015年8月2日日曜日
侵入、侵略と民族大移動
人類の歴史は民族の歴史
民族は常に移動してきた
大規模な異動は、民族大移動と呼ばれる。
(1)経済的に困窮し、多くは食糧事情の悪化により、豊かな地域へ移動する
(2)他民族が侵入した結果、彼らから逃げるために、安全を求めて他の地域へ移動する
、という2パターンが多い。
近代以降の侵略戦争は、侵略に至った理由は様々だが、経済的な利益を得るために他国、他地域を武力を用いて支配することだ。
その背景は、民族大移動のパターン(1)と同じだ。
資源エネルギーを求めて、商品サービスを販売する市場を求めて、という事だが、それは自国の置かれた相対的な経済的な困窮から抜け出すためだ。
現在の中東アフリカ地域からの「難民問題」は、民族大移動のパターン(2)に該当するだろう。
資源エネルギーを求めて、商品サービスを販売する市場を求めて、という事だが、それは自国の置かれた相対的な経済的な困窮から抜け出すためだ。
現在の中東アフリカ地域からの「難民問題」は、民族大移動のパターン(2)に該当するだろう。
文字通り「生命の安全」を求めて、地中海をボロ船に乗って南欧っ諸国の海岸を目指すのだが、渡航中に命を落とすリスクを冒してで国を脱出している。
現代における「経済的な利益を求める」ための侵略に際して使われる武器も多彩になってきた。
政治的な圧力
現代における「経済的な利益を求める」ための侵略に際して使われる武器も多彩になってきた。
政治的な圧力
経済支援の形をとった経済的な支配
金融制度の押し付けによる優位性の確保
インターネットを通じた攻撃や情報収集もその派生形だろう。
以上は、過去3-4年にわたって歴史本を20冊ほど読んで到達した私の解釈だ。
金融制度の押し付けによる優位性の確保
インターネットを通じた攻撃や情報収集もその派生形だろう。
以上は、過去3-4年にわたって歴史本を20冊ほど読んで到達した私の解釈だ。
2015年8月1日土曜日
投資に向かない性格
投資に向かない性格
そういう人います、下記のような人
投資は「6勝4敗」で良いと言いながら
買値を下回った「失敗株」を絶対に損切をしない人、
含み損になったら急に「私、長期投資だから」と言う人
そういう人のポートフォリオ
やたら沢山の銘柄を持っている。
私は、それを昆虫採集と呼ぶ
それは投資ではない。
投資とは生きている株を毎日お世話すること
お世話せずに仕舞い込むのは、、死んだ株の昆虫採取
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そういう人います、下記のような人
投資は「6勝4敗」で良いと言いながら
買値を下回った「失敗株」を絶対に損切をしない人、
含み損になったら急に「私、長期投資だから」と言う人
そういう人のポートフォリオ
やたら沢山の銘柄を持っている。
私は、それを昆虫採集と呼ぶ
それは投資ではない。
投資とは生きている株を毎日お世話すること
お世話せずに仕舞い込むのは、、死んだ株の昆虫採取
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