2017年7月10日月曜日

郷に入っては、郷に従え

株式、債券などの市場は、各国、地域、民族の「歴史、経済、文化」の上に成立している

だから、株式市場の特徴が国ごとに異なっているのは、ある意味当然の事だと思う。
遠い将来、全人類の歴史・経済・文化が一つに統一される日が来れば、市場はどこでも金太郎飴になるかもしれない。

日本とUSに上場されている株式の特徴が異なっているのは当たり前の結果だと思う。



計量分析の結果として、また歴史的事実として、日本株とUS株を比べれば、
日本:high volatility & low return
US:low volatility & high return

という相対的な違いが明白に存在する。

これをもって、欧米のコンサルタントは、「日本市場は長期インデックス投資」としては魅力がない、「年金資産が保有」するにはふさわしくない、、などと苦言を呈している。

確かに、日本とUSを比べれば、下図に示したように、単純に「Aで買って、Bで売る」長期投資戦略では、US市場のパフォーマンスの方が上回る。

しかし、volatilityでは圧倒的に「日本 > US」という市場特性がある。
個別株では、フェアな株価の上方へ15%、下方へ15%というオーバーシュートが当たり前のように起こるのが日本市場の特徴だろう。

このhigh volatilityを上手に生かせるスキルを持った投機家は、下値で買い、上値で売ることを繰り返して利益を得ることが可能だ。
その結果、US市場よりも高いパフォーマンスを得ることが可能だ。
無論、スキルを持たない似非投機家が火達磨になって財産を失うのも日本株の特徴かもしれない



日本株の場合は、パフォーマンスという観点では、
上手なレバレッジを多用したトレーダーの投機家 > 上手な長期buy&hold投資家
という市場特性になっているので、個人投資家にとって有利な市場だ

任天堂は、そのhigh volatilityの代表例だろう



これが大型株中心の投信が冴えない成績であっても、上手な個人投機家が良好な成績を上げている背景でもある。

そして、日本市場こそ、心を鍛える必要があると思う。
high volatilityの市場で勝ち抜くには、心の鍛錬が必須だから。


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