2024年4月12日金曜日

最高の投資方法(17)高いだけでは下がらない

 割高だと思って売却したが、その後も上がりけて悔しい思いをする、良くあることだ


何故、割高なのに下がらないのか?

そもそも株は、安いだけでは下がらない

誰かが売る、普段よりも多くの投資家が売る、現値よりも低い価格まで売り崩す、そういう状況にならないと株価は連続的には下がらない


高いという判断は、計算的な世界の判断だ

しかし、「高いから売る」という行動には、追加の判断が必要なのだ

何かに背中を押されて株を売る、それが売りの行動だ


別の言い方をすれば、株価が高い局面は・・・

第1フェイズ

今の株価を高いと思うが売らないフェイズと

第2フェイズ

今の株価を高いと思うし、今後は下がるだろうから売るフェイズ

・・・・の2つのフェイズがあるのだ


今はどのフェイズにあるのか?

これが株式の売り判断では重要なのだ

では、第1フェイズから第2フェイズに移行するキッカケは何だろう?

それは投資家を「今の株価は高い、そして今後は下がるだろう、だから売ろう」と思わせるインパクトを持ったイベントやニュースの出現だ


今後もイケイケ業績だ、と舞い上がっている投資家の心に冷や水を浴びせるイベントやニュースが出現すると、投資家は一斉に正気に戻り、その瞬間、割高でもOKという態度が、割高だからダメに急変するのだ





どのニュースがそれなのか?

その判断は、毎日の観察の積み重ねで「あれっ!、おやっ!」と感じるものであり、この項目・データとあの項目・データを見ておけばワカリマス、という性質のものではない




なお、長期的に上昇していた株価が反転下落に転ずるには、2つのパターンがある

1:明確な悪材料が出現して、それに呼応して、EPSの下方修正とPERの縮小が同時に起こる。この時、▼20~30%という暴落になることが多い

2:もうひとつは下図に示したように、極端に楽観的になった投資家に買い上げられた株価になると、予想EPSに対する倍率であるPERが維持不可能な割高レベルに達することがある。

短期的なユーフォロアの状況が過ぎた頃に、特段の悪材料がないにもかかわらず、株価の連続的な下落が発生する。この銘柄のファン的な保有者にとっては実に不愉快な株価の下落となる
そして、よくある事だが、次の決算でビジネスの劣化が表面化する



その銘柄の保有者は全員がファン的ではない
冷徹に状況を観察してユーフォリアの終焉を懸念して売り始めたり、ビジネス・モメンタムの大富豪から富豪へ劣化(Less Psitiveの発生)の情報に敏感に反応して離脱する投資家も一定割合いるのだ
彼らの売りで最初の下落の第一フェイズが発生し、その後にビジネスの劣化で第二フェイズとなる、このパターンは散見されるものだ

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