2018年1月24日水曜日

最強の矢が去る_1

アベノミクスの目標は
a: デフレから脱出し、2%のインフレ率を目指す
b: 行き過ぎた円高を適正なレベルまで円安に戻す
c: 民間の経済活動を活性化させる
だった。


それを達成する手段が
1:大胆な金融政策 by 日銀
2:機動的な財政政策 by 政府
3:民間投資を喚起する成長戦略 by 政府
という3本の矢だった


3本の中で、1:大胆な金融政策by日銀が最強の矢だった。
日経平均は、8000円から24000円と3倍になった。
円高も是正された。


2は税収不足と膨れ上がる年金医療費いういう2重苦の制約があり、思うに任せられなかった。
3は掛け声はあるものの即効性はないままで今日に至っている。

昨年後半以来、国債の買い入れ、株式のETF形式での買い入れ、Jリートの買い入れの金額は横ばっている。横ばいは、インパクトが低減する事を意味する。
1月23日の金融政策決定会合の内容と、その後の黒田総裁の記者会見は、言葉は優しいが内容は相場に対しては厳しいものだった。


ジンワリ・ペースだが、
大胆な金融政策by日銀の事実上の撤収が始まっているのだ。日経平均を、8000円から24000円と3倍に押し上げた原動力が表舞台から去るプロセスが始まったのだ。
アメリカと中国の景気回復による需要拡大の好影響で日本経済は回復し企業利益も大幅な伸びを見せているとは言え、最強の矢が消えるネガティブ・インパクトは消し去ることはできない。
実体経済への影響は軽微であっても、株式市場への影響は期待の剥落という意味で無視できるような軽微レベルではないと思う。

2月と5月は季節的にスピード調整を起こしやすい時期だ。
例年以上にアンテナを高くしておきたいと思う。

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