量的緩和、QE、異次元緩和、、、これらすべては金融の緩和
つまり、お金の量を増やすことだ。
お金の量が増えれば、株や不動産といった資産価格が上昇する
しかし、経済が本格的に好転するには緩和だけでは力不足だ
経済の本格好転には、増えたお金を民間が有効活用して景気を持続的に拡大復活させるという民間部門の積極的なリスク・テイク行動が必要だ
お金を使う人が増えて、物やサービスの購入量が増加し、それに伴って人の雇用の増加、物の仕入れ量の増加、金を借りる量の増加が持続的に続いて、経済が拡大基調になるというプロセスが起こって欲しいのだ
「お金を増やすこと」と「使うお金を増やすこと」は別次元の話だ。
21世紀の景気回復政策(ITバブル崩壊後、金融不動産資源エネルギー・バブル崩壊後)においては、「お金を増やしてもインフレにならないなら、増やし続けてもOK」という論調が多数派になってきた。
現在では下記記事に掲載されているように、「政府が使うお金を増やしてもインフレにならないなら、増やし続けてもOK」という論調が増えつつある。
お金を増やしても民間がお金を使わないなら、政府が使おう!、、、という論(新MMT)だ。
参考:Modern Monetary Theory
量的緩和、QE、異次元緩和においては、民間が保有する金融資産を中央銀行が買い上げてお金を増やしている。もう少し言えば、政府が発行する国債を、民間に買ってもらって(=ワンクッション置いて)その後に国債を中央銀行が買っている状態だ。
MMTでは、もっと国債を発行して、政府の財政出動の規模を増加させることになる。
これまでは、国債発行の多くの部分が国家予算の固定費(医療、福祉、過去に発行した国債の借り換え)に使われるので、景気浮揚政策に使える部分が少ない。
MMT理論が主流になれば、現状の国債発行を+30~50%増加させて得られた資金を「金を使う政府支出=真水の景気対策」に使えることになる。
お金を増やしても民間がお金を使わないなら、インフレは起こらない。
タンスに眠る(=銀行預金に眠る)お金はモノに向かわないからだ
しかし、政府が民間に代わって、どんどんお金を使いだせば、モノやサービスにお金が流れ込むことになる
景気とインフレにインパクトが出るだろう。
民間が使おうが、政府が使おうが、お金に色はない
以前の中国で、公的部門が贈答賄賂で大量の物(高級品)やサービス(レストラン等)にお金を使っていて、景気が良かったというのと同じだ
日本だと、老朽化したインフラを一気に更新整備して、次の100年間の資産として活用するなどは有効な使途だろう
ポイントは、インフレが起こり始めたら、政府の支出を低下させるルールを誰が強制するか、ということだ。
有権者は使い続けて欲しいと言うだろう。
政府のお買い物で潤っている(=政府に依存する)ビジネスからは、「まだインフレではない、足元のインフレは善だ」という論調が出てくるだろう。
民主主義の有権者は古今東西そういう「困ることから目をそらす性癖をもつ人間」であったことは歴史(特に1950年代以降)を振り返れば明らかである
2019年4月13日土曜日
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