武士の家計簿
江戸から明治にかけての歴史の細部を描き出した名著
投資に役立たずとも現在の政治経済を見る目がレベルアップする
神は細部に宿るものだから
読者をこれほどにワクワクさせる歴史学者として磯田氏は素晴らしい
彼の本を一気に大人買いしてしまった春山です
マイ・ベスト3は、上段3冊かな
推薦本目次
武士の家計簿
江戸から明治にかけての歴史の細部を描き出した名著
投資に役立たずとも現在の政治経済を見る目がレベルアップする
神は細部に宿るものだから
読者をこれほどにワクワクさせる歴史学者として磯田氏は素晴らしい
彼の本を一気に大人買いしてしまった春山です
マイ・ベスト3は、上段3冊かな
推薦本目次
株式市場は、各国の政治・経済・文化の上で動いている
日本株の投資判断を向上させるためには、第二次世界大戦後の政治・経済・文化の歴史を知ることが、今年を判断する温故知新パワーとなる
大幅に下落した株を最安値で買って悦に入る。
しかし、今が旬のテーマに属する株の方が上昇速度が高く、最安値で買った株はユックリしか上がらず、イライラする
これは良くあることだ
株式投資は、今日から未来に向かって上昇速度が速い株に投資する事が重要だ
最安値で買っても、旬な銘柄よりも上昇速度が遅いなら、その最安値購入は失敗投資と同じなのだ
最良な購入タイミングは、・・・・
1:最安値を通過して最悪フェイズが終了すること
2:先行する今が旬のテーマに属する株の賞味期限が終わりに差し掛かり上昇速度が鈍化する
3:次の投資テーマや次の旬な株として、投資家が、少し前に最安値を終えて上昇トレンドになった「その株」だと思い始める
・・・・という時に買う事だ
または、最安値を過ぎた後に出現する「チャートの買いサイン」点灯後に買う事だ
買いサイン点灯後は、上昇速度が急上昇するからだ
株式投資の失敗で多いのは、もうそろそろ良いだろう、という主観的なタイミング判断による売買だ
こんなに下がったのだから、そろそろ反転上昇するだろう
こんなに出遅れているから、そろそろ追い付くだろう
こんなに上がったのだから、そろそろ下落するだろう
こんなに他銘柄を圧倒するほど上がっているから、そろそろ上がらなくなるだろう
そろそろ景気はピークだろう
そろそろ景気回復が始まるだろう
そろそろ円安/円高に転ずるだろう
例を挙げればきりがないが、何故そろそろという主観が当たらないのか?
その根本原因は、人間は我慢ができない、という人間の特徴だ
自分の我慢の限界を上昇相場/下落相場の長さ・値幅の限界と同一視するという過ちを犯すのだ
換言すれば、相場の持続時間は人間の我慢の限界よりも長いのだ
一方、まだまだで間違う事は稀だ
人間は我慢ができないから、まだまだという領域まで我慢して引っ張れる投資家は少ない
それには鍛錬が必要だし、その領域に達した投資家は中上級者だろう
だから結果的に、「まだまだで失敗しました」という事例は少ないのだ
割高だと思って売却したが、その後も上がりけて悔しい思いをする、良くあることだ
何故、割高なのに下がらないのか?
そもそも株は、安いだけでは下がらない
誰かが売る、普段よりも多くの投資家が売る、現値よりも低い価格まで売り崩す、そういう状況にならないと株価は連続的には下がらない
高いという判断は、計算的な世界の判断だ
しかし、「高いから売る」という行動には、追加の判断が必要なのだ
何かに背中を押されて株を売る、それが売りの行動だ
別の言い方をすれば、株価が高い局面は・・・
第1フェイズ
今の株価を高いと思うが売らないフェイズと
第2フェイズ
今の株価を高いと思うし、今後は下がるだろうから売るフェイズ
・・・・の2つのフェイズがあるのだ
今はどのフェイズにあるのか?
これが株式の売り判断では重要なのだ
では、第1フェイズから第2フェイズに移行するキッカケは何だろう?
それは投資家を「今の株価は高い、そして今後は下がるだろう、だから売ろう」と思わせるインパクトを持ったイベントやニュースの出現だ
今後もイケイケ業績だ、と舞い上がっている投資家の心に冷や水を浴びせるイベントやニュースが出現すると、投資家は一斉に正気に戻り、その瞬間、割高でもOKという態度が、割高だからダメに急変するのだ
どのニュースがそれなのか?
その判断は、毎日の観察の積み重ねで「あれっ!、おやっ!」と感じるものであり、この項目・データとあの項目・データを見ておけばワカリマス、という性質のものではない
なお、長期的に上昇していた株価が反転下落に転ずるには、2つのパターンがある
1:明確な悪材料が出現して、それに呼応して、EPSの下方修正とPERの縮小が同時に起こる。この時、▼20~30%という暴落になることが多い
2:もうひとつは下図に示したように、極端に楽観的になった投資家に買い上げられた株価になると、予想EPSに対する倍率であるPERが維持不可能な割高レベルに達することがある。
短期的なユーフォロアの状況が過ぎた頃に、特段の悪材料がないにもかかわらず、株価の連続的な下落が発生する。この銘柄のファン的な保有者にとっては実に不愉快な株価の下落となる
そして、よくある事だが、次の決算でビジネスの劣化が表面化する
割高だと思って売却し、安いと思う銘柄に乗り換えたが、売った銘柄はその後も上がりけて悔しい思いをする
しかも買った株は上がらずイライラする
安いのに何故上がらないのか?
納得できずに時間だけが過ぎていく
こういう事は良くあることだ
そもそも株は、安いだけでは上がらない
誰かが買う、普段よりも多くの投資家が買う、現値よりも高く価格まで買い進む、そういう投資家が出現しないと株価は連続的には上がらない
安いか高いか、それは計算的な世界の判断だ
しかし、「安いから買う」という行動は、情動的な世界の判断だ
何かに背中を押されて株を買う、それが買いの行動だ
別の言い方をすれば、株価が安い局面は・・・
第1フェイズ
今の株価を安いと思うが買わないフェイズと
第2フェイズ
今の株価を安いと思うし、今後は上がるだろうから買うフェイズ
・・・・の2つのフェイズがあるのだ
今はどのフェイズにあるのか?
この判断が株式投資では重要な判断なのだ
では、第1フェイズから第2フェイズに移行するキッカケは何だろう?
それは投資家を「今の株価は安い、でも今後は上がるだろう、だから、買おう」と思わせるインパクトを持ったイベントやニュースの出現だ
どのニュースがそれなのか?
その判断は、毎日の観察の積み重ねで「あれっ!、おやっ!」と感じるものだ
この項目・データとあの項目・データを見ておけばワカリマス、という性質のものではない
なお、長期低迷していた株価が反転上昇に転ずるときには以下のような事が良く起こっている
業績などのファンダメンタルズが改善を見せた様子はないにも関わらず、株価が上昇を開始し、ジリジリと上がり続けるのだ。
特に循環株と言われる銘柄には、これが多発する
株式投資には参加資格がない
投資する銘柄やその時の経済環境など知らなくて投資できる
銘柄や経済環境を知ってからじゃないと投資しない人もいる
チャートだけで投資する人もいれば、財務分析しないと投資しない人もいる
何を根拠に投資するかも自由だ
男性も女性も、日本人も外国人も、高齢者も若者も、投資する資金さえあれば自由に平等に売買ができる
そして結果がすべてだ
1年間で、2000万円儲かった投資家が3人いたとする、3人の投資手法はバラバラだ、という場合、3人の評価は同一だ
富士山の頂上に到達した時間が同じなら、どの登山道を選択したかは無関係なのだ
そして結果とは、今日の利益、来月の利益、来年の利益、、と永遠に続く投資活動で結果を出し続けるのが良い投資家だ
だから自分にフィットした手法・ツール、好きな手法・ツール、自分が結果を出せる手法・ツールを見つけて、それを継続して良い結果を出し続ければ、それで良いのだ
他人がどうやっているか、気にしなくても良い、あなたは他人にはなれないし、他人もあなたにはなれないのだから
結局、自分の投資の選択は、自分の人生の選択と同じなのだから
徒競走でも、テニスでも、ゲームでも、上手下手が生じ、順位が付される
自分よりも上手な人はたくさんいる、世界には自分よりも優れた才能を持った優秀な人が多いものだ
その結果は受け入れるべきだ、受け入れと諦めは違う、現状の自分を受け入れれば、冷静になれるし、そこから成長が始まる
良いパフォーマンスを出すには、ありとあらゆる知識、経験、手法の習得が必要だと心配になる
ファンダメンタル、チャート、マクロ経済、財務諸表、決算説明会資料、、、どこまで理解拾得しなければならないのだろう???
そんなこと自分にはできないと悲観してしまう
ご心配なく!
ほんの少しだけ、投資の基本動作さえ継続実行できれば良いのです
春山も、それしかやっていません
それだけを毎日毎日欠かさずやっているのです
そうなんです、投資には特別な超絶な難易度の高い習得項目は無いのです
必要なのは、基本動作を毎日欠かさず継続実行する意志の強さなんです
換言すれば、基本動作以外の事をやらない、という事が重要なんです
具体的な投資行動や投資判断に関しても、不得意な分野、波長の合わない銘柄群、理解のできない国・セクター、、、それらには触らない、投資しない、考えない
そんな「やらない事を決める」事が、無駄な行動をしない、という点で重要です
春山は、・・・・
1:エネルギー関連の理解が低いので、エネルギー株には投資しません
2:金融も波長が合わないので、よほどの事が無い限り、投資しません
3:薬品やバイオも理解できないので、これもよほどの事が無い限り、投資しません
4:ITは社会人になって以降、趣味でやっていたし、好きだからドンドンやります
5:循環株は過去10年間勉強したので、ようやく過去5年間は積極的に取り組むようになりました
6:空売りは練習を始めて5年ほどですが、資産の1~2%に限定して実行するにとどめています
あれもこれもやろうとする、でも実力が伴わない
そんな状態で無理やり判断して売買すると・・・やってもやっても損をする、という悪循環になります
損をするぐらいなら、やらない方がbetterです
マイナスよりもゼロの方が良いパフォーマンスですから
投資の基本動作は、初級で説明していますが、別の機会に抜粋して書いてみたいと思います
書いたり、話したり、情報を発信する際に留意していることがある
誰に対しての情報発信か?
どんな性格・傾向を持った人に対してか?
その種の情報をどの程度理解しているグループに対してか?
真剣な解決策、回答を求めている人に向けてか?
単なる軽い興味で聴いてみただけ、というレベルの人に向けてか?
上記のような留意点なのだが、何故それによって発信内容を変更する必要があるのか?
1:解説や意見は、2-3行、2-3分では済ませられない
2:真剣な人以外は、1分程度しか聞きたくない
・・・という情報発信に際してのジレンマがあるからだ
真剣な人に対しては、少しずつ話して、その人がストップというまで話の内容を深めていける
それ以外の人に対しては、1分で話し終わる必要があるから、当たり障りのない表面的な事を言うしかない
5項目を話したくても1項目目で聴くことを辞めるので、真意が伝わる前の部分的な意見や情報で「春山は**と言っていた。春山は*+*な人だ」と決めつけられる、レッテルを貼られてしまう
多種多様な人が集まっている会場で、複数人がひな壇に座っていて、一人30秒~1分しか話せないという事が多いのだが、それでは真意を伝えることが困難になる
それゆえ、そのようなモノには参加しない事を決めている。(もう最近は、お誘いが無いけどね)
なお、当該内容に関して理解していない人は、知らない情報に対しては反射神経的に拒否反応を示す傾向が強い、だから相手の反応を見ながら話せる対面セミナーの方が相互に理解が深まるし、誤解も少なくなる
上記のような事は会社経営にも妥当する
企業が提供する商品やサービスが誰に対して提供されるのか?
それを経営者が明確に認識して商品やサービスを開発しているか?
投資家としては、その商品やサービスの賞味期限、使われ方、価格settingの宿命、ライバルの参入の困難/容易さ、などビジネスモデルに関係する様々なことが察知できる
そして、これらは銘柄を選択するに最も重要な項目なのだ
順調に上がっていた相場が何かの拍子に下落を始める。その多くはガス抜き下落フェイズと呼ばれる相場の休憩だ
ガス抜きフェイズでは、不安になった投資家が脱出するが、多くの投資家は儲かっているのでhappy profit takingだ
脱出組だが、、、その後の下落局面を上手にとらえて売却価格よりも安価に買い戻す投資家、反転後に高い株価で再参入する投資家、上がっていく相場を指をくわえて見ている投資家、、、に別れるが、つまり全員が再参入するわけではない
最参入しなかった投資家の分は、新規参入投資家が埋め合わせるのが通例だ
相場の休憩であるが、全部が一斉に一律に整然と下がるわけではない
先に下がるグループ、真ん中で下がるグループ、最後に下がるグループ、のような順番がある
頻繁にみられる下げの順番は・・・
1:傷のある銘柄、直前決算でミスをした銘柄、悪材料的なニュースが出ている銘柄、これらは先に大幅に下がる
2:普通の銘柄は、序盤の下げは大したことはないが、中盤で大幅に下がる
3:この銘柄だけは残しておきたい、今の投資テーマの中心銘柄、こういう銘柄は序盤と中盤ではほとんど下がらない、もしくは上がったりするが、後半で大幅に下がる
・・・こんな状況が典型例だが、様々なニュースが流れ込んでくるので、リズムやパターンが乱されてることが多いのも相場だ
とは言え、売らなければ!、と投資家が判断したとき
次に投資家が考えることは、何を売ろうか?という売却銘柄の選択だ
その選択の結果が、通常は、1,2,3の順番で売りが出る、というエッセンスは古今東西共通だ
下落の最悪ポイント(単純にレベルの最安値ではない時もあるが・・・)を通過すれば、その後は相場の癒しフェイズに移行する
何かを考える時、脳は二個の作業をする
1:過去の記憶(蓄積されたBigData)を引っ張り出す
2:現状を過去の記憶(蓄積されたBigData)と比較検討する
PCに例えれば、過去の記憶(蓄積されたBigData)を引っ張り出す、現状を過去の記憶(蓄積されたBigData)と比較検討する、この処理能力はCPUの処理速度に依存する
また、蓄積されたBigDataと現状を比較検討するための場所の広さも重要で、これはPCで言えばメモリーの大きさ、なかでもDramの大きさに依存する
人間の脳で言えば、記憶を引っ張り出す速度はミュータントでもない限り、普通の人間には差は無い
そして脳内の「蓄積されたBigDataと現状を比較検討するための場所の広さ」にも差が無い
しかし、同じ広さを持っていても、投資以外の何かに使っている脳のDramは、使用済みであり、今作業しようとしている「蓄積されたBigDataと現状を比較検討する」ためには使えない
実際に使えるメモリーの大きさが不足する時、PCならメモリーの増強(16G→32Gのように)をすればよい
しかい、メモリーを増強ができない人間では投資判断の雌雄を決する差が生じてしまう
普段から、実際に使える脳のメモリー領域を広くする癖・努力が大切だ
春山が思うには、もったいないと感じて物を捨てずにとっておく癖のある人、机や部屋が整理整頓されていない、ゴミ屋敷になりがち、そういう人は「蓄積されたBigDataと現状を比較検討する」ために必要なメモリー領域が小さくなる傾向がある
換言すれば、場所を占有される、心を占有される、占有しているモノにこだわる、とらわれる、という事だと思う
人間の基本的な能力の面積は一定だ
場所や心を占有している部分を差し引いた部分しか、あなたは使えない
占有しているモノはあなたの足を引っ張る
現在と未来のあなたを阻害するのだ
占有しているモノの弊害は・・・・
1:新しい事に踏み出すパワーが低下する
2:判断力が低下する
・・・だろう
前回、
1:買いの多くは平常心だが、売りは非平常心(不安な気持ち、パニック傾向)
2:買いはほとんどが指値、売りは結構な割合で成り行き注文
3:株価の上昇はユックリ、株価の下落は急速
・・・と書いたが、このことから示唆されることがある。
それは、バブルは滅多なことでは発生しない、バブルになるには数多くのハードルがある、という歴史的な事実だ
しかし、日々の報道やSNSの内容を観察していると、ちょっと大幅に上がったり、数か月間も堅調な地合いが続けば、「異常だ、バブルだ」と騒ぎ立てる傾向がある。
そして、そういう状況の時に、何かの拍子で下げが来ると、プチ・パニック的な売りラッシュが発生する
バブルに向かう過程では、このように途中で何度もガス抜き下落がくる
下図の水色の部分だ
この何度もやって来るガス抜き下落を乗り越えながら、バブルは成長を続けていく
日本のバブル期の実証研究も存在している
バブル期には現状を肯定する風潮が世間を席巻する、バブルをバブルだと認識するのは、崩壊が始まってからだ、という歴史的な事実だ
続く
前回・・・・
単純な買いと複雑な売りという両者が市場でぶつかり合って、毎秒売買が成立しているので、株の売買に関して、「安いから買う、高いから売る」、という単純で対等な紐付けや対比ができない
・・・・と説明しました
株価は、今の株価が安いと思う人と高いと思う人のぶつかり合いのバランスで生まれてるという単純構造ではない、という事です
とは言え、買いたいと思う人と売りたいと思う人のぶつかり合いのバランスで生まれてるという構造である事は事実です
買いたいの多くは平常心で決定しているものの、売りたい人は非平常心で売ろうとしている割合が結構多いというという構造である、それが株価形成要因を考える上で重要になります
この心の要因の違いによって、買いはほとんどが指値だが、売りは結構な割合で成り行きで注文される、という差が生まれる
だから、株価の上昇はユックリで、株価の下落は急速だ、という差が生まれる
上記を板情報との関係で説明すれば、買いの発注は売り板の上まで買っていく投資家は少ないが、売りの発注は買い板の下まで売っていく投資家が多い、という事になる
続く
目次
春山も富裕層を担当したことがあるが、その時に思い知ったことは、
1:Aランク富裕層には、金融機関が10~20社も群がっている
2:Aランク富裕層は数多くの金融機関から知見を習得している
3:経験年数5年未満の若造は、Aランク富裕層に教えるどころか、教わる状態
つまり、富裕層ビジネスでは、「営業担当者が顧客よりも格段に知識経験が秀でている」必要があり、それでなければビジネスを獲得できない
なお、富裕層の定義は様々だが・・・
Aランク富裕層:純金融資産500億円以上
Bランク富裕層:純金融資産100億円以上
Cランク富裕層:純金融資産30億円以上
・・・これが、世界標準だと春山は判断している
10~30億円は富裕層予備軍
1~10億円は、余裕層
~1億円は、チャレンジ層
春山は、そう言う区分をしている
ちなみに、金儲けを教えるのは、富裕層ビジネスの30%未満の部分だと思う
メイン分野は、留学を含めた子息の教育、ビジネスの相談、相続税金対策である
買いは、新規にポジションを立てるものだ
儲けたい、この銘柄は値上がりするだろう、じゃあ買おう!・・・という希望と欲望に沿ったシンプルな判断と行動だ
(捕らぬ狸の皮算用、とも言えるけどね)
それに比べると、売りは複雑だ
売りの背景、引き金、理由、それらは複数ある
中でも「買った株の不満足な現状」は投資家を悩みや葛藤を含む複雑怪奇心理状態に陥れ、色々ともがいた挙句に売ろうという判断・行動になっていくプロセスだ
何故、その株を売却したのか・・・
1:儲かったから、profit taking
これは「買った株の満足な現状」だから、詳細は省略です
2:儲かると思って買ったけど、その後の動きがモッサリしていて、思ったほど大幅には上がらない、もっと上がる銘柄に乗り換えたい
3:儲かると思って買ったけど、ウダウダで待てど暮らせど横ばいだ、ガッカリした、もうこの株を持っているのは嫌だ
4:儲かると思って買ったけど、大幅に下落した。下げが止まらない、もうダメだ、我慢ができない、どこまで下がるの?、逃げ出しだ!
・・・・こんな理由で株を売るのだが、
1と2は、株価が上昇して利益が出ている状態での売りだ。
とはいえ、1は嬉しい売り、2はイライラ売り
3と4は、株価が下落して損失が出ている状態での売りだが、3は、ガッカリ売りの現金化売り、4は、パニック売りの現金化の売りだ
1は、平常心での売り
2、3、4は,イライラ、ガッカリ、パニックという平常心を失した状態での売り
上記のように、単純な買いと複雑な売りという両者が市場でぶつかり合って、毎秒売買が成立している
だから、株の売買に関して、「安いから買う、高いから売る」、という単純で対等な紐付けや対比ができない
だから、どんな事になるのか、、などの詳細は次回に続く
目次
現在保有している銘柄が5銘柄(a,b,c,d,e)でフル・インベストメント状態
そいういう状態で、有望だと感じる銘柄fを発見した
その時、a,b,c,d,eのどれと入れ替えれば良いのか迷ってしまう
例えば、bを売ってfを買おうと思ったとしても、急に新規に買うfよりも、現在保有のbの方が良いのではないか、と迷ってしまう
こういう感情は、「自分が選んで購入したモノには愛着が沸くし、特別な価値がある」と感じる人間の素直な心に起因している
他人から見ればガラクタの空き缶でも、当人にとっては特別な価値を持つ空き缶だと言う精神構造と同じだ
しかし、空き缶と株は別だ
株はあくまでも多数の眼で見て、価値の有無と高低が決定されるものであり、個人的な思い入れは無意味だ
平常心で決断した「fには買うべき魅力がある」という判断は正しいだろう
しかし次の段階で、「保有株を手放す vs 新規リスク・テイクをする」という比較判定作業をしなければならない。
そしてこの時、「失う価値は過大評価され、チャレンジで得られる将来価値は過小評価される」という人間の特性が表面化するのだ
そして株式投資家であれば、
手放そうとしているbの価値は過大評価され、新規リスクテイクして購入するfは過小評価される
という普通の人間の心を是正して判断しなければならないのだ
これは企業経営者でも同じだ
新規ビジネス、新分野に乗り出すと決めた時、社内の既存ビジネスを縮小・撤退することが必要な場合がある
この時まさに、
「失う価値は過大評価され、チャレンジで得られる将来価値は過小評価される」という心が出現する。
既存利益45は新規リスクテイクで得られる将来利益55よりも小さい
しかし、既存利益45は既にある利益
新規リスクテイクで得られる将来利益55は未確定だ
そして既存利益が巨額であればあるほど、さらに巨大な将来利益(=55)よりもスクラップ&ビルドで撤退を決めた既存巨大利益(=45)がドンドン大きく見えてくる
その結果、スクラップ&ビルドを放棄して現状にしがみつく経営者が多くなるのだ
特に、創業者ではなく4~6年で後任にバトンタッチする短期間のサラリーマン経営者は不確実な巨大利益に挑戦しなくなるのだ
話を株に戻すと・・・・
平常心で決断した「fには買うべき魅力がある」という判断は正しいだろう
その時、a,b,c,d,eのどれを手放せば良いのか?
その答えは、a,b,c,d,eの中で購入後の株価動向が最も冴えない銘柄、自分をイライラさせている銘柄、最も含み損が大きな銘柄、それを手放すのだ
春山の約40年の経験ではそうだった
続く
目次
春山も随分前に「妥当株価をPCで計算するモデル」を開発しようとトライした
そしてQuants Model開発のプロセスで理解したことは下記のようなことだった
例えば、株価を決めるファクターが3個(x、y、z)しかないという現実離れした状態で考えたとして・・・・
まずは、ファクターxに関して分かった事は、
1:ファクターxは、株価を上昇させる要因になったり、下落させる要因になったり、と変化する
2:要因の大きさは常に変化する
3:大きさの最大値、最小値は非対称で不規則だ
4:プラス要因の期間、マイナス要因の期間、その長さも非対称で、不規則に変化する
5:これらを変化させている原因は、ファクターxの外部要因(この事例の場合は、ファクターyとファクターz)である
相互作用、フィードバック効果、などと言われる現象に属する
y → x : yがxに影響を与える
と同時に
x → y : 変化したxが、yに影響を与え返すフィードバックも生じる
そして、このような相互作用、フィードバック効果が、x、y、zの間で際限なく継続していく
株価を決めるファクターは3個だけではない、少なくとも10~20個はあるのだから、もうやってられない、という結論に・・・・
さらには、x、y、zの上昇と下落のリズムはバラバラだ
バラバラなものが相互作用、フィードバック効果で変化を続ける
もう、これは本当にやってられない、そういう結論になって、春山は「いわゆるQuants Model」を放棄した
もっとシンプルに考えた単純な Quants Modelはどうなのか?
さっぱり当たらないのだ、まあ現実を無視した理論など現実世界では通用しないのだ、当然なのです
次回に続く
目次
5
株価は何によって決まるか?
それを解説する教科書には下記のような数式が出ている
ax + by + cz + ・・・= 株価
x,y,zは、株価を決めるファクター
a,b,cは、その割合、重要度
例えば、
55*業績予想 + 20*金利予想 + 8*為替レート予想 + ・・・・= 株価
みたいなイメージになる
最も大きなファクターが、主役
それ以外は、脇役
しかし、脇役の数は多すぎて、全てをリアル・タイムで数式に代入できるスピードでは把握できない
数値化できない脇役も多い
また、主役と脇役は入れ替わる時もある
a,b,cの大きさは、常時変動している
だから、例えば
2024年2月に、過去30年間のデータを分析して、「ax + by + cz + ・・・= 株価」のような式を算出できたとしても、
その式は、算出した瞬間から劣化を始め、時間が経過するほど無価値になっていく
過去データは、あたかもリアル・タイムで数式に代入できるスピードでは把握したように計算式に使えるが、将来データはリアル・タイムで数式に代入できるスピードでは把握できないので、得られた式は使い物にならない
過去数か月をじっくり観察して、市場で起こっている様々な事を眺めて、「そうか、株価はこうやって決まるのだ!」などと結論を出すのは無駄な行為だと春山は判断している
春山も過去に「ax + by + cz + ・・・= 株価」のような絶対的な式を算出しようと頑張ったこともあったが、徒労だという結論に達した
その詳細は次回に・・・
最高の投資方法:目次
どっちの銘柄が今後の上昇率が高いのか?
銘柄Aは大丈夫そうだけど、銘柄Bは自信が無いなあ~、買うのは不安だなぁ~
そんな時、安心できる銘柄Aを買ってしまう事が多い
そして後日になって思い知るのは、「あれ~、銘柄Bの方が上がっている」という結果だ
この結果には、しっかりした理論的な背景がある
安心できるモノには高い値付けをする
不安なモノには安い値付けをする
それが人間の古今東西で変わらぬ行動パターンだ
不安なものを買って失敗するのは嫌だ
失敗は損失だ
失敗金額を減らしたい
失敗しそうなモノにはお金をあまり出したくない
だから、不安なモノは安い値付けになってしまうのだ
下図を見れば明白だが、銘柄A,銘柄Bが適正価格になる時、不安で安値に甘んじていた銘柄Bの方が上昇率が高い
株式の場合の安い値付けとは、
予想EPSが控えめ過ぎる予想になる、
PERが低く評価される、
という状態になる
換言すれば、銘柄Bの株価を上昇させる原動力は、正しい業績に向かって予想EPSが上昇する事、および適正な水準に向かってPERが上昇する、という2個の推進エンジンが働くのだ
そして上記の考え方は、株と債券のリターンに関しても該当する
世界中の経済の教科書、投資の教科書に記載されていることは・・・
債券はリスクが小さいから、リターンも小さい
株式はリスクが大きいから、リターンも大きい
・・・・という事実だ
リスクを感じた人間は不安になる。そして、不安なモノには安い値付けをする
その結果、両者のリターンは「株式>債券」という状況が永遠に続くのだ
次回に続く
(1)一番上がる銘柄を買う
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
投資に関して勉強しようと思って、本を読む、ネットで動画情報を視聴する、誰かに教えてもらう。
そこには著者の意見・考え方や手法が掲載されている。
それが自分にとって未知だったり、自分の認識や感覚と異なる場合、複数の反応パターンがある
あ)へーっ、そうなんだ、と賛同する
い)そうなのかな? 違和感を覚える
う)え~、違うと思うのだけど 反発心が出て著者に対して否定的な感情を持つ
上記3パターンは良い/悪いの問題ではない
そもそも、知ったからといって、自分が納得できるか否かは、別次元のものなのだ
普通の人間である投資家は自分の知識と経験によって脳内に保有しているBig Dataで、新たに入ってきた情報である著者の意見・考え方や手法の真偽を判定する
新情報が既存Big Dataで解釈可能であれば、正確な審議の判定ができる
しかし、新情報が既存Big Dataでは解釈不可能(=Data不足)であれば、人間投資家は感情で審議の判定をしようとする
自尊心が強かったり、新しいものを受け入れたくない性格の人間であれば、上記(う)のような反応をしてしまう
素直に新しいものを受け入れる性格の人間であれば、その人間投資家は上記(あ)のような反応をする
知ったからといって、自分が納得できるか否かは別だ
また、Dataの種類や量が増えると、既存Big Dataで解釈可能な新情報の割合が増加するので、より正確な審議の判定ができる
次回に続く
前回、 (1)一番上がる銘柄を買う、の続きです
では、一番上がる銘柄をどうやって見つけますか?
もう少し簡単にすれば、A,B,Cの三銘柄で今後の上昇率が高いのはどれ?低いのはどれ?
この段階で手が止まってしまう。未来を見通せる魔法の鏡を誰も持っていないからだ
本屋に行けば投資の指南書がたくさん並んでいる。
ネットにも、これが最高の*+*、という文章や動画が山ほど転がっている
投資で財を成した人の本も多数存在する
投資手法を理解することは簡単になった
しかし本当の問題点は「その素晴らしく儲かりそうな投資手法」を「私が実践できますか?」ということだ
AIを大規模コンピューターを使って・・・そんなの私には不可能
チャートのシグナルに従って数百銘柄を自動的に売買する・・・・そんなにチャートを常時見ていられない
日本の33業主すべての決算を分析して・・・個人のマンパワーじゃ無理
今現在の私にとってのベストな投資手法は、私が実践可能な投資手法(例えば、3種類)の中から選ぶしかない、という現実を認めなければならない
結局、私は何ができるの?
出来る範囲で、例えば3つの手法、三択の最善を実行するしかないのだ
続く・・・
明日最も上がる株を前日引け値で買う事
それを1年連続できれば最高の投資
春山は短期投資を否定しない。短期投資を成功させ続ける能力の保持者は素晴らしいと思う
例えば、毎日1%上がる株を持っていれば、年間200営業日あるので、100万円が732万円になる。これが複利効果だ
2%なら、5248万円になる。猛烈な資産増加だ
毎週1%上がる株を持っていれば、年間50週あるので、100万円が164万円になる
2%なら269万円、3%なら438万円だ
毎月3%上がる株を持っていれば、年間12か月で、100万円が143万円になる
上記のようなことを、あなたが実践できるかはあなたの能力次第だ
(次回へ続く)