6:法則を発見しない<その2:多分こうなっているから、方程式化が困難>
7:失うものは過大評価され、チャレンジで得られるものは過小評価される
12:下げには順番がある
順調に上がっていた相場が何かの拍子に下落を始める。その多くはガス抜き下落フェイズと呼ばれる相場の休憩だ
ガス抜きフェイズでは、不安になった投資家が脱出するが、多くの投資家は儲かっているのでhappy profit takingだ
脱出組だが、、、その後の下落局面を上手にとらえて売却価格よりも安価に買い戻す投資家、反転後に高い株価で再参入する投資家、上がっていく相場を指をくわえて見ている投資家、、、に別れるが、つまり全員が再参入するわけではない
最参入しなかった投資家の分は、新規参入投資家が埋め合わせるのが通例だ
相場の休憩であるが、全部が一斉に一律に整然と下がるわけではない
先に下がるグループ、真ん中で下がるグループ、最後に下がるグループ、のような順番がある
頻繁にみられる下げの順番は・・・
1:傷のある銘柄、直前決算でミスをした銘柄、悪材料的なニュースが出ている銘柄、これらは先に大幅に下がる
2:普通の銘柄は、序盤の下げは大したことはないが、中盤で大幅に下がる
3:この銘柄だけは残しておきたい、今の投資テーマの中心銘柄、こういう銘柄は序盤と中盤ではほとんど下がらない、もしくは上がったりするが、後半で大幅に下がる
・・・こんな状況が典型例だが、様々なニュースが流れ込んでくるので、リズムやパターンが乱されてることが多いのも相場だ
とは言え、売らなければ!、と投資家が判断したとき
次に投資家が考えることは、何を売ろうか?という売却銘柄の選択だ
その選択の結果が、通常は、1,2,3の順番で売りが出る、というエッセンスは古今東西共通だ
下落の最悪ポイント(単純にレベルの最安値ではない時もあるが・・・)を通過すれば、その後は相場の癒しフェイズに移行する
何かを考える時、脳は二個の作業をする
1:過去の記憶(蓄積されたBigData)を引っ張り出す
2:現状を過去の記憶(蓄積されたBigData)と比較検討する
PCに例えれば、過去の記憶(蓄積されたBigData)を引っ張り出す、現状を過去の記憶(蓄積されたBigData)と比較検討する、この処理能力はCPUの処理速度に依存する
また、蓄積されたBigDataと現状を比較検討するための場所の広さも重要で、これはPCで言えばメモリーの大きさ、なかでもDramの大きさに依存する
人間の脳で言えば、記憶を引っ張り出す速度はミュータントでもない限り、普通の人間には差は無い
そして脳内の「蓄積されたBigDataと現状を比較検討するための場所の広さ」にも差が無い
しかし、同じ広さを持っていても、投資以外の何かに使っている脳のDramは、使用済みであり、今作業しようとしている「蓄積されたBigDataと現状を比較検討する」ためには使えない
実際に使えるメモリーの大きさが不足する時、PCならメモリーの増強(16G→32Gのように)をすればよい
しかい、メモリーを増強ができない人間では投資判断の雌雄を決する差が生じてしまう
普段から、実際に使える脳のメモリー領域を広くする癖・努力が大切だ
春山が思うには、もったいないと感じて物を捨てずにとっておく癖のある人、机や部屋が整理整頓されていない、ゴミ屋敷になりがち、そういう人は「蓄積されたBigDataと現状を比較検討する」ために必要なメモリー領域が小さくなる傾向がある
換言すれば、場所を占有される、心を占有される、占有しているモノにこだわる、とらわれる、という事だと思う
人間の基本的な能力の面積は一定だ
場所や心を占有している部分を差し引いた部分しか、あなたは使えない
占有しているモノはあなたの足を引っ張る
現在と未来のあなたを阻害するのだ
占有しているモノの弊害は・・・・
1:新しい事に踏み出すパワーが低下する
2:判断力が低下する
・・・だろう
前回、
1:買いの多くは平常心だが、売りは非平常心(不安な気持ち、パニック傾向)
2:買いはほとんどが指値、売りは結構な割合で成り行き注文
3:株価の上昇はユックリ、株価の下落は急速
・・・と書いたが、このことから示唆されることがある。
それは、バブルは滅多なことでは発生しない、バブルになるには数多くのハードルがある、という歴史的な事実だ
しかし、日々の報道やSNSの内容を観察していると、ちょっと大幅に上がったり、数か月間も堅調な地合いが続けば、「異常だ、バブルだ」と騒ぎ立てる傾向がある。
そして、そういう状況の時に、何かの拍子で下げが来ると、プチ・パニック的な売りラッシュが発生する
バブルに向かう過程では、このように途中で何度もガス抜き下落がくる
下図の水色の部分だ
この何度もやって来るガス抜き下落を乗り越えながら、バブルは成長を続けていく
日本のバブル期の実証研究も存在している
バブル期には現状を肯定する風潮が世間を席巻する、バブルをバブルだと認識するのは、崩壊が始まってからだ、という歴史的な事実だ
続く
前回・・・・
単純な買いと複雑な売りという両者が市場でぶつかり合って、毎秒売買が成立しているので、株の売買に関して、「安いから買う、高いから売る」、という単純で対等な紐付けや対比ができない
・・・・と説明しました
株価は、今の株価が安いと思う人と高いと思う人のぶつかり合いのバランスで生まれてるという単純構造ではない、という事です
とは言え、買いたいと思う人と売りたいと思う人のぶつかり合いのバランスで生まれてるという構造である事は事実です
買いたいの多くは平常心で決定しているものの、売りたい人は非平常心で売ろうとしている割合が結構多いというという構造である、それが株価形成要因を考える上で重要になります
この心の要因の違いによって、買いはほとんどが指値だが、売りは結構な割合で成り行きで注文される、という差が生まれる
だから、株価の上昇はユックリで、株価の下落は急速だ、という差が生まれる
上記を板情報との関係で説明すれば、買いの発注は売り板の上まで買っていく投資家は少ないが、売りの発注は買い板の下まで売っていく投資家が多い、という事になる
続く
目次
春山も富裕層を担当したことがあるが、その時に思い知ったことは、
1:Aランク富裕層には、金融機関が10~20社も群がっている
2:Aランク富裕層は数多くの金融機関から知見を習得している
3:経験年数5年未満の若造は、Aランク富裕層に教えるどころか、教わる状態
つまり、富裕層ビジネスでは、「営業担当者が顧客よりも格段に知識経験が秀でている」必要があり、それでなければビジネスを獲得できない
なお、富裕層の定義は様々だが・・・
Aランク富裕層:純金融資産500億円以上
Bランク富裕層:純金融資産100億円以上
Cランク富裕層:純金融資産30億円以上
・・・これが、世界標準だと春山は判断している
10~30億円は富裕層予備軍
1~10億円は、余裕層
~1億円は、チャレンジ層
春山は、そう言う区分をしている
ちなみに、金儲けを教えるのは、富裕層ビジネスの30%未満の部分だと思う
メイン分野は、留学を含めた子息の教育、ビジネスの相談、相続税金対策である