2025年4月26日土曜日

目次 & このブログに関して

投資を実行する前に必要な事が色々ある
知っておくこと、身に着けておくこと、態度知識スキル

社会経済ニュースや企業情報は、インプット・データだが、
そのデータを上手に解釈する、投資に役立つように解釈する、、それがもっと重要だ

<< シリーズ記事の目次 >>

2023年11月~:卒業生に必要な知見(やや中級者向け)

2016年4月~:春山ルール(初心者向け)

 2020年4月~:推薦図書(改訂中)
2019年4月:日経平均株価を決めているもの
2017年12月:2018年は、2017年を確認する続編の年
2017年12月:AliPay&WeChatPayが中国を最先端の信用本位制資本主義国家に導いた
2017年10月~:For Starters & Beginners 
2017年10月~:Begnnerを卒業した人へ

2017年8月~:農業を考える
2017年4月~:2017年4月の現金化と復活
20174月~:ブランドの再編
2017年2月~:朝鮮半島問題
2017年6月~:Apple Microsoft Amazon Google Facebook再考
2017年7月~:次の30年に備えて、まずは5年先まで考えてみる
2016年8月:社会が育てる子供
2016年8月:中国の民主化
2016年5月:インフレと低金利
2015年9月:AI & Deep Learning
2015年6月:地政学リスク
2016年11月~:2017年を考える
2016年2月:2016年1-2月の相場下落
2015年12月:2016年を考える
2015年7月:名古屋証券取引所IRフェスタ2015セミナー
2015年8月:上海株式市場の暴騰&暴落

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
昔のブログ → 豊健活人生
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2025年4月21日月曜日

冷戦、リーマンショック、トランプ

冷戦というな名前は後年付けられた

それは、ソ連による「共産主義世界革命」を防止するためのUSの戦いだった

アメリカは人的・金銭的・政治的に同盟国を援助し、アメリカの持ち出しの時代が長期化することになった


1945年以降、ソ連は東欧&中央諸国を次々に共産党政権が支配する社会主義国家にした

1946年にはモスクワのアメリカ大使館勤務のジョージ・ケナンのソ連の政治分析に関するワシントン宛の長文電報により、アメリカ政府はソ連の封じ込め政策を決断する


その後、1948年にはベルリン封鎖よるに第三次世界大戦危機が発生

1962年にはキューバ危機で世界は核戦争の危機に怯えた


経済は自由を失い、冷戦という枠組みの中で制限された、政治による経済の統制の時代だった


しかし、1960年代にはじまる中ソ対立が武力紛争まで深まり、1980年代以降はソ連のアフガニスタン侵攻の失敗と資源エネルギー価格の低迷によるダブルの悪影響で、急速にソ連の国力が低下した


そのころから、実質的に冷戦は終わり、経済でソ連を圧倒することが、アメリカがソ連に打ち勝つことだと認識されるようになった


冷戦が真っ盛りのころに政府の巨額予算を得た軍需産業は新技術の開発の拠点をソ連から遠い西海岸に置いていたが、冷戦の終焉に向かって新技術を軍事ではなく民事に転用する必要に迫られた

1980年代からtake-offするPCを中心とするITの発展にそれらの新技術が貢献していった


冷戦の政治的な終了は、1989年12月のブッシュ&ゴルバチョフのマルタ会談を待たねばならず、それまでの間、アメリカは同盟国の商品を購入することによる貿易赤字(=実質的な経済援助)が続いた


同盟国は、第二次世界大戦後のアメリカの持ち出し、貿易赤字による経済援助を「永遠に続く所与のもの」と考えるようになった


政治の軋轢から解放された経済は徐々に羽目を外し、リーマンショックを引き起こすまでに暴走した

それを契機に金融機関に対する規制強化、部分的な政治の復権、経済の自由の制限が始まった


そんな状況で、2017年にトランプが大統領に就任した

第一期トランプ政権時に明確化したのは、グローバリズムの終焉だった

経済が政治の束縛を受けずに自由に活動できる(経済が政治よりも重要、上位に位置する)時代が終わり、政治が経済よりも優先される時代への揺り戻しが始まった


その後の民主党バイデン政権の雌伏の4年間で十分に計画し作戦を練った第二期トランプ政権は猛烈なスタートダッシュをかけている

4年間で「America First, Make America Great Again」という国際関係の革命を目指している


アメリカの政策の自由度の復権のために必要な政策が続々と打ち出されている

政治パワーの基礎となるのは、強力な経済力だ

その経済の重要部分(例:AI、半導体、IT産業など)に関して海外依存を低下させる、特に大国化した中国への依存度を低下させることを目指している

アメリカ国内の支持者や有権者に向けたショー的な部分も必要悪としては存在し、輸入品を国内生産に変更して国内工場を増やして雇用と所得の改善をアピールする政策は続くだろう


参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%B7%E6%88%A6

2025年3月18日火曜日

どう見られているか? どう思われているか? それが重要だ

 プーチン、トランプ、習近平、2025年の世界を牛じる3人の政治家だ


政治家を観察する時に重要なことは、・・・・・彼らがどう見られているか? どう思われているか?・・・・である

特に政治家の役割、政策と経済の関係、それらを分析判断する時には、多くの人にどう見られているかが重要であり、「本当は*+*な人なのだ」は重要ではない


これは企業経営者にも妥当する。

政治家や経営者はリーダーであるが、彼らの素の人間性はリーダーに完全に適した状態ではない

だから政治家や経営者は、リーダーとしてふさわしく見てもらえるように演じる部分が必要になる

素の部分と演じられた部分の割合は人によって異なる。組織が小さければ素の部分に魅力を感じた人だけで経営や政治をやっていけるだろうが、組織が大きくなればなるほど、特に国家レベルになれば、演じる部分が大きくなる


多くの人間は「こうあって欲しい」という人にリーダーとしての魅力を感じる

そして最大公約数の人間が求めるリーダー像はある程度客観的に数種類に絞られる

だから、リーダーや経営者はそう見られるように演ずる努力が必要になる、組織が大きくなればなるほど


国内政治であれ外交であれ、政策と市場の関係を判断する際には、投資家が政治家をどう見ているか、どう思っているか、が重要であり、投資をしていない一般大衆がどう見ているか、どう思っているかは重要ではない。これも投資家が考慮すべき項目だ

投資家がどう見ているか、どう思っているかは変化する。その変化は投資をしていない一般大衆の見方からも影響を受ける。
だから、相場を正しく判断するためには、その変化を観察し続けなければならない


投資は、観察、待つ、判断する、の繰り返しなのだ

2024年10月23日水曜日

ロシアのウクライナ侵攻と、イスラエルのハマス&ヒズボラ攻撃の違い

 2001年9・11米国同時多発テロが、戦争紛争の定義を明確化した

1:旧来の国家間戦争

2:テロ


テロは、以前は特定の国の内部の問題(内政問題)だったが、2001年9・11米国同時多発テロ以降は、テロ=複数の国家に対する非国家集団による長期的な軍事攻撃と認識され、国家側も連携して強力に長期の対応をするという共通認識が生まれた


2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は、1:旧来の国家間戦争であり、国際社会もそういう認識で国家対国家という対応をしている

終結は、停戦・終戦の条約・協定が国家間で締結され、国家間で賠償が生じる

2023年10月以降のイスラエルとハマス&ヒズボラの紛争は、2:テロであり、国際社会もそういう認識で国家対テロ集団という対応をしている

テロには終結が無い。非国家集団であり、少数でも残存すれば復活増殖する性格を持っている。また残存者はそもそも条約や協定を否定・無視するものだ



2024年6月9日日曜日

初級卒業生に必要な知見(28)説得、解説、論破は、投資家の仕事ではない

説得、解説、論破は、投資家の仕事ではない、それらはマーケッティングの仕事の世界の作業だ


ひたすら投資に役立つ知見をBig Dataとして蓄積し、それをベースに正確な投資判断を下して売買をする、それが投資家の仕事だ


何故、その知見が必要なのか?

何を根拠に、判断したのか?

何故、同じように見える前回と今回の判断が異なるのか?

これらを第三者に解説する必要はない


投資セミナーなどで、複数人が意見を戦わせる、その主たる目的は、投資ファンドの資金を集めるため、メディ出演を増やしてタレント的な収入を増やすため、という場合が多く、投資家の活動とは別世界だ

自分が何でお金を稼ぐの
か?

ならば、どうするのが良いか?
答えは自然に見えて来る


2024年6月3日月曜日

初級卒業生に必要な知見(27)季節性やリズムは大切ですが、杓子定規に考えるのはダメです

 株式投資には、合理的な説明が困難な不思議な現象があり、これをアノマリーと呼んでいる 代表的な現象のひとつに「Sell in May」と呼ばれる株価の季節性がある。

注:アノマリーwiki : https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC

しかし、杓子定規に考えてはイケナイと春山は考えている 下図は、SP500指数の動きだ(Bloomberg data)


夏場に向かってダレやすいという傾向はあるが、年によってマチマチだ

下図は日経平均(Bloomberg Data)だが、SP500に比べて季節性が不明確だし、右肩上がり(=時間の経過とともに徐々に上昇する特性)もSP500に比べると不明瞭だ

Sell in Mayよりも、傾向的に強いのは11月~翌年2月までの株価の上昇傾向だ
このことも、そしてSell in May も、「漠とした期待/不安」という心理要素だと思う。
1:来年に期待する前向きな気持ち
2:新しい年の希望を織り込んだあとに決算で現実を知って精製になる4月5月 その程度の事だと達観して相場に臨む方が良いと思う