2019年6月28日金曜日

Moving Target

99%の投資家は市場価格を受け入れる立場にあるつまり、投資家は”Price Taker”である
株価は日々揺れ動く
株価に影響を与える投資家全体の考え方、思い、期待と不安の集合体であるコンセンサスが日々刻々と揺れ動くからだ
コンセンサスが妥当株価(fair value)を決めているのだが、それが刻々と変化することを意味する。
投資家は揺れ動く妥当株価(moving fair value)と追いかけっこをしているのだ。

コンセンサスの振れ幅は、個々の企業で異なる
総じて言えば、日本株の振れ幅は米国株に比べれば大きい

2019年6月20日木曜日

懸念で下がり、希望で上がる

6月5日にショートを閉じた。
そして、6月8日に年末までに∔1300円程度の上昇がありそうだと判断した。
その後の推移と現在の考え方に関して、今日はフォローアップをしてみたい。

まずは、過去の復習・・・・
~~~6月5日~~~


~~~6月8日~~~


























その後は危なっかしい場面もあったが、米国株の堅調さに触発されて戻り相場を演じている
ここまでは、懸念で下がって、希望で戻る、、という展開だ
投資家の心理状態が右往左往しているのだ
ちなみに、+1300円だと、22184円が目標になる。



6月8日に書いたように、ドル円が105円で踏ん張ることが条件だ。
今日までのところは、まだOKだ


今後の注目ポイントは昨日のブログに書いた通り
1:米中貿易戦争の影響で業績下方修正が、株式市場が一旦織り込んだ(5月末時点で)懸念レベルを上回る悪い数字になるのか?
2:日本株の投資家に関してだが、2019年はダメでも2020年以降は回復するのだから、将来を信じて株を買おう!という積極的な姿勢が、2019年の下半期(7月以降)に持続して、株価を押し上げる買い圧力になるのか?の2項目だ。

じっくりと観察しながら毎日を過ごしたいと思うが、今後に関して考えていることは、
「US株の買いポジ + 日経平均の売りポジ」というLong/Shortを試すことだ。
そういうチャンスが来るのかを考えながら観察を続けたい

2019年6月19日水曜日

2019年の日本株の業績下方修正懸念を跳ね返す力量と投資家の投資忍耐力

2019年の日本企業、日本株、投資家に関して下記の2項目を注意深く観察している

1:米中貿易戦争の影響で業績下方修正が、株式市場が一旦織り込んだ(5月末時点で)懸念レベルを上回る悪い数字になるのか?

2:日本株の投資家に関してだが、2019年はダメでも2020年以降は回復するのだから、将来を信じて株を買おう!という積極的な姿勢が、2019年の下半期(7月以降)に持続して、株価を押し上げる買い圧力になるのか?

6月18日の日本電産の発表では、4月、5月と自動車関連は悪化が続いており底打ち判断は
できないとのコメントがあった。
(URL=https://www.youtube.com/watch?v=kmda9n_rRZg&feature=youtu.be&fbclid=IwAR1ce0bOZGNnE50aiQbo6nBeT-_A980InRaQoM2fKPqiae_wEz_qi01kMN8 )

本日19日には中国向けの輸出の減少が財務省から発表された。
下記は日経新聞夕刊の記事
URL=https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190619&ng=DGKKZO46286530Z10C19A6MM0000



上記のようなことは投資家は既に予想しており、該当する企業の株価は既に下落している。

だから、今後の株価動向のポイントは、
1:織り込まれた以上に悪いのか?
2:織り込みほどは悪くないのか?(=Less Negativeなので株価は上昇する)
という部分になる。

さらには、織り込まれた以上に悪い場合でも、悪いのは今期(2019年度)だけで来期(2020年度)以降は数年間の回復になるので、今期の業績を無視して来期以降の予想業績で株を投資するのか、が見極めのポイントになる。

上記を占う最初のポイントは、4-6月決算時の経営者のコメントだ。
7月は本当に重要な月になるだろう。

2019年6月9日日曜日

自動車、住宅、雇用の三点セットで現状を把握する米国経済

米国景気の失速を懸念する声があるが、実態は過熱が収まった程度だろう。

米国経済は大いなる内需国家だ
自動車、住宅、雇用の三点セットで現状を把握するのが適している

自動車販売だが、好調が持続している
自動車販売の特徴は、先進国はどこでも同じだが「道路を走っている車の台数は変わらない」ということだ。

不景気なれば、ユーザーが買い替えサイクルを伸ばすので販売台数が減るが、景気が回復すれば徐々に元に戻り、正常レベルに達すれば販売台数ば横ばいになる。

現在は、正常レベルに戻った良い状態は4年以上も続いていることが理解できる



住宅販売は、2005年まで続いた未曽有の住宅バブルが、そのバブルを演出したサブプライム・ローン証券化商品バブルの崩壊とリーマンショックによって大幅に減少した。
現在は2010年以降のゆっくりとした持続的な回復過程にある。

新築と中古があるが、トレンドは似たようなものだが、規模は中古の方が約9倍も大きい。
足元は中古住宅販売が陰りを見せて黄色信号を発している。
新築住宅は好調と言える。



労働市場は、過去50年間で最良と言えるほどの労働者天国(=売り手市場)になっている。
ただ、2018年以降は「雇用のひっ迫のレベルはとんでもなく高い」がひっ迫感はピーク感が見え始めた、、と言えそうな状態になっている。

週間雇用統計(新規失業者、失業保険受給者数)の横這いになり、改善が見えなくなった。
月間雇用統計(非農業者雇用者増減)の5月分は、定期的に見られる低水準であったが、6月分、7月分が回復しなければ黄色信号点滅だろう。




米国景気の失速を懸念するよりも、外部経済への依存度が高い日中経済の方が心配だ
米中貿易戦争の景況が大きいのは、日中経済なのだから

2019年6月8日土曜日

一直線思考はパフォーマンスの足を引っ張る

上がると言われると、「今日からほぼ直線的に上がり続ける」と楽観視する人がいる。
下がると言われると、ずーっと下がり続けると恐怖してしまう人もいる。
そういう人の投資パフォーマンスは冴えないことが多い。

上昇相場に入ったとしても紆余曲折はあるし、結構な反落が来ることは多い、時には今の株価を下回る事だってある。
下落相場の場合でも、大底を打つ前に何度も結構な反騰相場が起こる

いわゆる中間反落、中間反騰を複数回こなしてから、その後に大天井や大底がやって来る。
さらに悩ましいのは、下落相場が上昇相場に転換する際の事だが、一番底、二番底と言うが、二番底が一番底よりも高いとは限らなず、二番底の方が安い場合もある。
こう書くと、「一番安いのが一番底であり、一番底と判断したのが間違い」と反論する人も多いだろうが、一番底というのは価格だけではない総合的なものだと理解すれば、「二番底の方が安い場合もある」という事が納得できるだろう。

紆余曲折を考えるのは中期的な判断に過ぎない。
そんな中期判断を無視してノンビリと全体相場(=10年単位)のリターンで満足するのも、それはそれで良い。
1982年夏に日中米のインデックスに均等額を投資して、その後何もせずに放置(日本のバブル崩壊でも放置し、リーマンショックでも対応せず)する長期判断だと、約+8%リターンなのだから、それで満足すれば十分かもしれない。

しかし、10-15%のリターンを目指すなら、
1:インデックスではなく個別株投資
2:インデックス投資なら中期的な対応
・・・が必要だ。

2の中期的な対応をするなら、相場の紆余曲折を理解する必要がある。
紆余曲折を理解するとは、一直線思考を卒業することだ。