2024年2月26日月曜日

目次 & このブログに関して

投資を実行する前に必要な事が色々ある
知っておくこと、身に着けておくこと、態度知識スキル

社会経済ニュースや企業情報は、インプット・データだが、
そのデータを上手に解釈する、投資に役立つように解釈する、、それがもっと重要だ

<< シリーズ記事の目次 >>

2023年11月~:豊健活人生に大切な非投資のこと
2016年4月~:春山ルール
2020年4月~:推薦図書
2019年4月:日経平均株価を決めているもの
2017年12月:2018年は、2017年を確認する続編の年
2017年12月:AliPay&WeChatPayが中国を最先端の信用本位制資本主義国家に導いた
2017年10月~:For Starters & Beginners 
2017年10月~:Begnnerを卒業した人へ

2017年8月~:農業を考える
2017年4月~:2017年4月の現金化と復活
20174月~:ブランドの再編
2017年2月~:朝鮮半島問題
2017年6月~:Apple Microsoft Amazon Google Facebook再考
2017年7月~:次の30年に備えて、まずは5年先まで考えてみる
2016年8月:社会が育てる子供
2016年8月:中国の民主化
2016年5月:インフレと低金利
2015年9月:AI & Deep Learning
2015年6月:地政学リスク
2016年11月~:2017年を考える
2016年2月:2016年1-2月の相場下落
2015年12月:2016年を考える
2015年7月:名古屋証券取引所IRフェスタ2015セミナー
2015年8月:上海株式市場の暴騰&暴落

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昔のブログ → 豊健活人生
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最高の投資方法は (8)買いは単純、売りは複雑

買いは、新規にポジションを立てるものだ

儲けたい、この銘柄は値上がりするだろう、じゃあ買おう!・・・という希望と欲望に沿ったシンプルな判断と行動だ
(捕らぬ狸の皮算用、とも言えるけどね)


それに比べると、売りは複雑
売りの背景、引き金、理由、それらは複数ある

中でも「買った株の不満足な現状」は投資家を悩みや葛藤を含む複雑怪奇心理状態に陥れ、色々ともがいた挙句に売ろうという判断・行動になっていくプロセスだ


何故、その株を売却したのか・・・

1:儲かったから、profit taking

これは「買った株の満足な現状」だから、詳細は省略です

2:儲かると思って買ったけど、その後の動きがモッサリしていて、思ったほど大幅には上がらない、もっと上がる銘柄に乗り換えたい

3:儲かると思って買ったけど、ウダウダで待てど暮らせど横ばいだ、ガッカリした、もうこの株を持っているのは嫌だ

4:儲かると思って買ったけど、大幅に下落した。下げが止まらない、もうダメだ、我慢ができない、どこまで下がるの?、逃げ出しだ!

・・・・こんな理由で株を売るのだが、
1と2は、株価が上昇して利益が出ている状態での売りだ。

とはいえ、1は嬉しい売り2はイライラ売り

3と4は、株価が下落して損失が出ている状態での売りだが、3は、ガッカリ売りの現金化売り、4は、パニック売りの現金化の売りだ


1は、平常心での売り

2、3、4は,イライラ、ガッカリ、パニックという平常心を失した状態での売り


上記のように、単純な買いと複雑な売りという両者が市場でぶつかり合って、毎秒売買が成立している

だから、株の売買に関して、「安いから買う、高いから売る」、という単純で対等な紐付けや対比ができない

だから、どんな事になるのか、、などの詳細は次回に続く
目次



2024年2月25日日曜日

最高の投資方法は(7)失うものは過大評価され、チャレンジで得られるものは過小評価される

現在保有している銘柄が5銘柄(a,b,c,d,e)でフル・インベストメント状態

そいういう状態で、有望だと感じる銘柄fを発見した


その時、a,b,c,d,eのどれと入れ替えれば良いのか迷ってしまう

例えば、bを売ってfを買おうと思ったとしても、急に新規に買うfよりも、現在保有のbの方が良いのではないか、と迷ってしまう


こういう感情は、「自分が選んで購入したモノには愛着が沸くし、特別な価値がある」と感じる人間の素直な心に起因している


他人から見ればガラクタの空き缶でも、当人にとっては特別な価値を持つ空き缶だと言う精神構造と同じだ

しかし、空き缶と株は別

株はあくまでも多数の眼で見て、価値の有無と高低が決定されるものであり、個人的な思い入れは無意味


平常心で決断した「fには買うべき魅力がある」という判断は正しいだろう

しかし次の段階で、「保有株を手放す vs 新規リスク・テイクをする」という比較判定作業をしなければならない。

そしてこの時、「失う価値は過大評価され、チャレンジで得られる将来価値は過小評価される」という人間の特性が表面化するのだ


そして株式投資家であれば、

手放そうとしているbの価値は過大評価され、新規リスクテイクして購入するfは過小評価される

という普通の人間の心を是正して判断しなければならないのだ


これは企業経営者でも同じだ

新規ビジネス、新分野に乗り出すと決めた時、社内の既存ビジネスを縮小・撤退することが必要な場合がある

この時まさに、

失う価値は過大評価され、チャレンジで得られる将来価値は過小評価される」という心が出現する。

既存利益45は新規リスクテイクで得られる将来利益55よりも小さい

しかし、既存利益45は既にある利益

新規リスクテイクで得られる将来利益55は未確定だ

そして既存利益が巨額であればあるほど、さらに巨大な将来利益(=55)よりもスクラップ&ビルドで撤退を決めた既存巨大利益(=45)がドンドン大きく見えてくる
その結果、
スクラップ&ビルドを放棄して現状にしがみつく経営者が多くなるのだ
特に、創業者ではなく4~6年で後任にバトンタッチする短期間のサラリーマン経営者は不確実な巨大利益に挑戦しなくなるのだ

話を株に戻すと・・・・

平常心で決断した「fには買うべき魅力がある」という判断は正しいだろう

その時、a,b,c,d,eのどれを手放せば良いのか?

その答えは、a,b,c,d,eの中で購入後の株価動向が最も冴えない銘柄、自分をイライラさせている銘柄、最も含み損が大きな銘柄、それを手放すのだ
春山の約40年の経験ではそうだった

続く
目次

2024年2月24日土曜日

最高の投資方法は (6)法則を発見しない<その2:多分こうなっているから、方程式化が困難>

 春山も随分前に「妥当株価をPCで計算するモデル」を開発しようとトライした

そしてQuants Model開発のプロセスで理解したことは下記のようなことだった


例えば、株価を決めるファクターが3個(x、y、z)しかないという現実離れした状態で考えたとして・・・・

まずは、ファクターxに関して分かった事は、

1:ファクターxは、株価を上昇させる要因になったり、下落させる要因になったり、と変化する

2:要因の大きさは常に変化する
3:大きさの最大値、最小値は非対称で不規則だ

4:プラス要因の期間、マイナス要因の期間、その長さも非対称で、不規則に変化する

5:これらを変化させている原因は、ファクターxの外部要因(この事例の場合は、ファクターyとファクターz)である


1,2,3,4,5の中で最もやっかいなものが、5である

相互作用、フィードバック効果、などと言われる現象に属する

y → x : yがxに影響を与える

と同時に

x → y : 変化したxが、yに影響を与え返すフィードバックも生じる

そして、このような相互作用、フィードバック効果が、x、y、zの間で際限なく継続していく


株価を決めるファクターは3個だけではない、少なくとも10~20個はあるのだから、もうやってられない、という結論に・・・・


さらには、x、y、zの上昇と下落のリズムはバラバラだ

バラバラなものが相互作用、フィードバック効果で変化を続ける

もう、これは本当にやってられない、そういう結論になって、春山は「いわゆるQuants Model」を放棄した


もっとシンプルに考えた単純な Quants Modelはどうなのか?
さっぱり当たらないのだ、まあ現実を無視した理論など現実世界では通用しないのだ、当然なのです

次回に続く
目次



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2024年2月20日火曜日

最高の投資方法は (5)法則を発見しない <その1>

株価は何によって決まるか?
それを解説する教科書には下記のような数式が出ている


ax + by + cz + ・・・= 株価

x,y,zは、株価を決めるファクター

a,b,cは、その割合、重要度

例えば、

55*業績予想 + 20*金利予想 + 8*為替レート予想 + ・・・・= 株価
みたいなイメージになる


最も大きなファクターが、主役
それ以外は、脇役

しかし、脇役の数は多すぎて、全てをリアル・タイムで数式に代入できるスピードでは把握できない
数値化できない脇役も多い


また、主役と脇役は入れ替わる時もある

a,b,cの大きさは、常時変動している


だから、例えば
2024年2月に、過去30年間のデータを分析して、「ax + by + cz + ・・・= 株価」のような式を算出できたとしても、

その式は、算出した瞬間から劣化を始め、時間が経過するほど無価値になっていく
過去データは、あたかもリアル・タイムで数式に代入できるスピードでは把握したように計算式に使えるが、将来データはリアル・タイムで数式に代入できるスピードでは把握できないので、得られた式は使い物にならない

過去数か月をじっくり観察して、市場で起こっている様々な事を眺めて、「そうか、株価はこうやって決まるのだ!」などと結論を出すのは無駄な行為だと春山は判断している

春山も過去に「ax + by + cz + ・・・= 株価」のような絶対的な式を算出しようと頑張ったこともあったが、徒労だという結論に達した

その詳細は次回に・・・
最高の投資方法:目次

2024年2月17日土曜日

最高の投資方法は (4)不安なものほどよく上がる

どっちの銘柄が今後の上昇率が高いのか?

銘柄Aは大丈夫そうだけど、銘柄Bは自信が無いなあ~、買うのは不安だなぁ~

そんな時、安心できる銘柄Aを買ってしまう事が多い
そして後日になって思い知るのは、「あれ~、銘柄Bの方が上がっている」という結果だ


この結果には、しっかりした理論的な背景がある

安心できるモノには高い値付けをする
不安なモノには安い値付けをする

それが人間の古今東西で変わらぬ行動パターンだ
不安なものを買って失敗するのは嫌だ
失敗は損失だ
失敗金額を減らしたい
失敗しそうなモノにはお金をあまり出したくない
だから、不安なモノは安い値付けになってしまうのだ


下図を見れば明白だが、銘柄A,銘柄Bが適正価格になる時、不安で安値に甘んじていた銘柄Bの方が上昇率が高い

株式の場合の安い値付けとは、

予想EPSが控えめ過ぎる予想になる、

PERが低く評価される

という状態になる


換言すれば、銘柄Bの株価を上昇させる原動力は、正しい業績に向かって予想EPSが上昇する事、および適正な水準に向かってPERが上昇する、という2個の推進エンジンが働くのだ

そして上記の考え方は、株と債券のリターンに関しても該当する

世界中の経済の教科書、投資の教科書に記載されていることは・・・

債券はリスクが小さいから、リターンも小さい
株式はリスクが大きいから、リターンも大きい

・・・・という事実だ
リスクを感じた人間は不安になる。そして、
不安なモノには安い値付けをする

その結果、両者のリターンは「株式>債券」という状況が永遠に続くのだ


次回に続く

目次:最高の投資方法は

2024年2月16日金曜日

最高の投資手法は (3) 知る、納得する、できる

(1)一番上がる銘柄を買う

(2)どうやって、その銘柄を見つける

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投資に関して勉強しようと思って、本を読む、ネットで動画情報を視聴する、誰かに教えてもらう。

そこには著者の意見・考え方や手法が掲載されている。

それが自分にとって未知だったり、自分の認識や感覚と異なる場合、複数の反応パターンがある


あ)へーっ、そうなんだ、と賛同する

い)そうなのかな? 違和感を覚える

う)え~、違うと思うのだけど 反発心が出て著者に対して否定的な感情を持つ


上記3パターンは良い/悪いの問題ではない

そもそも、知ったからといって、自分が納得できるか否かは、別次元のものなのだ


普通の人間である投資家は自分の知識と経験によって脳内に保有しているBig Dataで、新たに入ってきた情報である著者の意見・考え方や手法の真偽を判定する

新情報が既存Big Dataで解釈可能であれば、正確な審議の判定ができる

しかし、新情報が既存Big Dataでは解釈不可能(=Data不足)であれば、人間投資家は感情で審議の判定をしようとする



自尊心が強かったり、新しいものを受け入れたくない性格の人間であれば、上記(う)のような反応をしてしまう

素直に新しいものを受け入れる性格の人間であれば、その人間投資家は上記(あ)のような反応をする


知ったからといって、自分が納得できるか否かは別だ

また、Dataの種類や量が増えると、既存Big Dataで解釈可能な新情報の割合が増加するので、より正確な審議の判定ができる

次回に続く


2024年2月8日木曜日

最高の投資方法は (2)どうやって、その銘柄を見つける

前回、 (1)一番上がる銘柄を買う、の続きです

では、一番上がる銘柄をどうやって見つけますか?

もう少し簡単にすれば、A,B,Cの三銘柄で今後の上昇率が高いのはどれ?低いのはどれ?

この段階で手が止まってしまう。未来を見通せる魔法の鏡を誰も持っていないからだ

本屋に行けば投資の指南書がたくさん並んでいる。

ネットにも、これが最高の*+*、という文章や動画が山ほど転がっている

投資で財を成した人の本も多数存在する


投資手法を理解することは簡単になった

しかし本当の問題点は「その素晴らしく儲かりそうな投資手法」を「私が実践できますか?」ということだ


AIを大規模コンピューターを使って・・・そんなの私には不可能
チャートのシグナルに従って数百銘柄を自動的に売買する・・・・そんなにチャートを常時見ていられない
日本の33業主すべての決算を分析して・・・個人のマンパワーじゃ無理

今現在の私にとってのベストな投資手法は、私が実践可能な投資手法(例えば、3種類)の中から選ぶしかない、という現実を認めなければならない


結局、私は何ができるの?
出来る範囲で、例えば3つの手法、三択の最善を実行するしかないのだ

続く・・・



2024年2月5日月曜日

最高の投資方法は(1)一番上がる銘柄を買う

 明日最も上がる株を前日引け値で買う事
それを1年連続できれば最高の投資

春山は短期投資を否定しない。短期投資を成功させ続ける能力の保持者は素晴らしいと思う


例えば、毎日1%上がる株を持っていれば、年間200営業日あるので、100万円が732万円になる。これが複利効果だ
2%なら、5248万円になる。猛烈な資産増加だ



毎週1%上がる株を持っていれば、年間50週あるので、100万円が164万円になる
2%なら269万円、3%なら438万円だ

毎月3%上がる株を持っていれ年間12か月で、100万円が143万円になる

上記のようなことを、あなたが実践できるかはあなたの能力次第だ
(次回へ続く)