2019年4月28日日曜日

利益が10%増えれば、日経平均も10%上がる

日経平均における利益と株価の関係だが、半年から1年程度の上下へのオーバーシュートはあっても、結局は利益の増減に比例して日経平均は動いている

正確に言えば、予想利益の増減に比例している。
株価は予想利益によって形成されるから、利益も実績ではなく予想を使うのが妥当だ。

この関係は現在の相場が始まった2009年1月以降の分析であり、前回相場(1982年~2008年)は異なるかもしれないが、現在の投資家にとっては現在相場の分析が適切だろう。

下図は、予想利益の推移と日経平均の推移だ。
長期的には利益に沿って株価が動いている。
そうであると考えるのが常識的だし、実際にその通りなのだ。



上図だけだと目盛を都合の良いように操作して、騙すことも可能なので、起点を100として指数化したのが下図だ。



民主党政権時代の円高デフレ期は通算すれば、株価も利益も横ばいだったことが分かる。
その後のアベノミクスの開始以降は利益の増加に比例して株価が上昇してきた。

短期的には、株価の方が先に動く性格がある。
株価の先行性と呼ばれているが、経営者が予想利益の上方修正/下方修正する前に、投資家は様々なニュースやデータによって「多分利益は上方修正/下方修正」されそうだと推測して先に売買行動を行うからだ。

株価は半歩先に行って、本当にそうなるかを観察している、と春山は解釈している。
半歩先だから、予想が現実化したときには確認の上昇/下落が発生する、と同時に投資家は瞬時にさらに半歩先に行く
それを永遠に繰り返しているのが株式市場だと思う。

足元は、2018年1-3月頃から利益の増加ペースが鈍化している。
米中貿易戦争などが背景にあるのかもしれないが、鈍化を危惧して株価は下方に乖離している。

株価の先行性を強調する投資家は、今後の利益減少を予想する。
株価の下がり過ぎを強調する投資家は、利益水準にむかっての株価の上昇を予想する。
どうなるか? 
水晶玉を持っている投資家はいないのだ。

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