2013年8月23日金曜日

投資家と市場は別

Aさんは大口投資家と言われている。
1980年代に約50億円も株に投資したが、その後は持ち株がズルズル下がるので、全ての持ち株が水面下に没して、いわゆる長期塩漬け株になってしまった。
最後に株の売買をしたのは、1999年だった。

Aさんは資産家、大投資家だと言われている。
しかし、21世紀の株式市場には全く影響を与えない。

今日の株式市場は、今日売買した人が決める。
今月の株式市場は、今月売買する人が価格決定力を持つ。
巨大投資家でも売買に参加しないなら、今日の市場、今月の市場の部外者だ。

市場は、売買実行者の合計体だ。
弱気市場なのか、強気市場なのか、これは売買実行者が決める。
売買をしない投資家は、株価や市場動向に関する投票用紙は持っているが、選挙に行かない人だ。

たった一人でも良い、買い続ける人がれば、市場は上がる。
売り続ける人がいれば、市場は下がり続ける。
残りの投資家が、株価は先月の水準が正しいと思っていても、彼らが行動しない限り、たった一人の投資家の売り行動が市場動向(この場合は、株価の下落)を決定する。

1人以外の投資家全員が売買しないなら株が買えないと思われるが、株の貸借制度があるので株式の流動性は供給される。その辺の詳細は今回は省略する。

また、参加者の増加や減少、彼らの心理変化・・・これらはトレンド、ブーム&バストの要因として重要ファクターなのでそれは別の機会に書きたい。

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