ペーパーマネーは30年以内に崩壊する、
石油はあと30年でなくなる、
などという投資話は、私が証券投資に従事し始めた時には既に存在していた。その後も繰り返されている。確かに時々そう言う傾向がでる。しかし、ソレに拘泥して投資を継続すると失敗する。
このまま行けば、この傾向が強まれば、30年以内に、30年後には、という「長期的過ぎる」予想だが、予想は30年先であり、それが実現するには20年~30年も待たなければならない。
20年~30年の間には、政治も変わる。景気も何度も上下動する。税制や金融制度も変わるだろう。
これらの要因で「長期的過ぎる予想」で投資した企業の株価は、想像以上に乱高下する。
「20年~30年の長期投資です。買ったら後は株価は見ません。」と当初は威勢の良いことを言うが、三割も下がろうものなら、前言を忘れて狼狽する。
中国株ブームの時に「20年~30年の投資です。買ったら株価は見ません。」という話を頻繁に聴いた。2007年10月に投資信託を買っていただいたお客様に「もう売りましょう、私も売ります」と連絡したが、過半数の方は保有を続けた。その後安値で換金された方もおられ、現在まで「20年~30年投資」を貫いておられる方は2割以下のようだ。
三割も下がろうものなら、前言を忘れて狼狽する、その背景は「30年先の予想が、投資会社からの勧誘話、自分の思いつき、新聞・雑誌・TVからの影響・ひらめき・思い込みによる」からだ。
別の機会に違った意見を見聞きして、その後に何かの理由で株価が下落すると、長期予想に自信が無くなり、安値で売却する、という結果を引き起こす。
くれぐれも、長期的過ぎる予想で投資する無かれ
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