2020年6月9日火曜日

2020年の前半を振り返る

6月8日に23000円を超えた。
あと二日ほどで+2%チョイ(約500円)の上昇があれば、2020年のコロナ・ショックによる損失が消える。2020年の株式投資が再スタートできるレベルにきたのだ。

「さあ、今度はたんまり儲けて、その後に来る売り時の判定は間違わないぞ」と意気込む投資家が多いと思うので、2020年の1-6月を振り返っておきたい。


年明け1月には中国で何か伝染病が発生しているようだが、情報不足のなかUS株の堅調さもあり日欧の株式は無反応だった。
過去のSARSやMERSで世界経済が悪影響を受けた感じでもなかったし、聴こえてくる新型感染症に関しても、当初は人から人へは感染しないとか、ウィルスの殺傷力は弱そうだとか、を投資家は信じていた

しかし、2月19日にUS株がピークを打って下がり始めると、投資家の楽観は徐々に消えていった


①23000円を割れて20000円までの下落は、情報不足の中の根拠なき楽観が、日々更新される新情報(特に、2月3日に横浜港に入港したクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号)によって投資家の注意喚起が呼び起こされ、一部の投資家の売却を発生させたフェイズだった

②その後、日本での感染者の増加、メディアのバラエティ番組による懸念増幅的な報道、欧州イタリアでの感染者と死者の急増、米国での感染者の急増などに投資家は急激に悲観的な反応を示しパニックに陥ったのが、このフェイズだ。

このころには、過去のSARSやMERSの際の市場情報も伝わり、投資家は長期の調整を覚悟した。感染者数や死者数がSARSやMERSをはるかに上回る規模になってきたからだ



③しかし、政府の緊急事態宣言を契機に投資家のパニックは終わった。現状をコントロールする政府の意思が明確に示されたからだ。
SARSやMERSを上回る生命や経済に対する実害が発生しているという現実を見るに、投資家の不安は残りつつも、政府が矢継ぎ早に出してくる大規模経済対策で徐々に平静に戻って投資に復帰する投資家が増え始めたのがこのフェイズだった

④緊急事態宣言が解除されると同時に、安心感が広がった。世界中で経済活動の制限が緩和&解除されるトレンドになった。
投資家は過去の悪を過ぎ去った事だと評価の対象から外して、株式を買い増しする行動に転じた。

そして、6月8日に2300円に復帰し、その翌日に日経新聞には下のような記事が出た。


株式投資は義務ではありません。買いを煽るような見出しの記事ですが、自分で判断しましょう。
なお、4月に書いた「安心 vs 安全」をご一読いただければ幸いです

では、皆様の幸運を祈ります。私は、まだまだ寝て過ごします。



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