2022年5月8日日曜日

日銀の悩みは地方金融機関

 日銀は利上げができない

そんな日銀の状況を内外の市場関係者から見透かされて円安ドル高が進んできた

利上げができない背景は数個あるが、その中でも日銀が最も危惧しているのが地方金融機関を震源とする金融危機の発生

貸し出しが伸びない地方金融機関の多くは、市場性の金融商品を大量に抱え込んでいるが、それらの価値(時価評価ベース)は金利が上昇すると下落する。

下落幅が大きくなれば、自己資本規制に抵触し、増資を余儀なくされる。世界標準で見れば、いまだにover_banked(銀行の数が多すぎる)の日本では、全ての銀行の増資に満足な資金が提供されない

結局は日銀主導での救済合併をすることになる。10年以上も前から日銀は来るべき救済合併ラッシュに備えて数々の手を打ってきたが、ダメ銀行を引き受ける銀行はいない。
救済合併時に日銀が用意する巨額の持参金を当てにするSBIはいるが、他の銀行は及び腰だ。

国内金利の上昇よりもUS金利の上昇が大きいので、US金利商品を多く持っている地方金融機関の方がダメージが大きいだろう。

もし今後、金利がさらに上昇すれば日本の金融機関に大きな悪材料となり、1990年以降何度も起こってきたJapan Premium(日本の金融機関だけが、多よりも割増金利を払わなければ、ドル資金を得られない)が再発するだろう。

投資家としては、安くても近寄らず、に徹する方が怪我をしないと思う



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