2015年9月30日水曜日

AI & Deep Learning_4

1:既に実用化が始まった「AI & Deep Learning」の産業への応用
人工知能(AI)の産業分野への影響が大きいのは以下の三分野だと言われている。
1:交通運輸、2:製造、3:ライフ・サイエンス
いくつかの事例を紹介したい。

2:自動車
自動車分野の人工知能(AI)の実用化では、自動ブレーキが有名だ。スバル・アイサイトが代表的な製品であるが、他メーカーでも自動ブレーキがなければ売れなくなりつつあると言われている。

( 下図:左:スバルの自動ブレーキ、アイサイト )


高齢化によるボケ、てんかんなどの病気による不幸な事故が報道されるたびに、自動ブレーキが付いていたら他人を殺さなくてすんだのに・・・と感じることが、自動ブレーキのついた車を購入する背景になっている。

自動運転のグーグル・カー

人間は車を運転する時に、他の車や歩行者を目で認識して、それらがその後どのような動きをするのかの「予想・推定」を行いながら、自分のアクションを決定している。

現在の人工知能(AI)は、残念ながら人間が行っていると同等レベルの「予想・推定能力」を持っていない。

( 下図:左:人間の運転の原理、右:自動運転システムの運転の原理 )


しかし、人間には備わっていない手法と能力で「自動運転」を実現しつつある。
人間の目や耳は2個しかないが、自動運転車には100個以上のカメラやセンサーが搭載されている。

( 下図:左右ともグーグル社の自動運転車 )


常時車の周り360度の様子をカメラで監視し、レーダーで自車と他車の関係をチェックし、道路などに設置されたカメラやセンサーが入手した情報を高速ネットワークで瞬時に把握して、現状を分析し自分のアクションを決定している。
( 下図:自動運転をサポートする社会インフラの全体図 )


自分の情報と他人の情報を共有しながら、システム全体で(=社会全体で)安全な運転を確保するという手法が採用されている。


3:物流
地味ではあるが、物流分野では実用化が早くから進んでいる。

( 下図:左右ともに、アマゾン社のPicj-Up-Robot )


世界最大の小売業者アマゾンは世界各地に巨大な物流倉庫を持っているが、その中を縦横無尽に動き回って顧客の注文した商品を集めてくるのがPick-Up-Robotと呼ばれる人工知能(AI)搭載のマシン(上の写真)だ。

物流用の倉庫は無数に存在する。
工場、卸業者、ショッピング・モール、所狭しと収納された商品が倉庫には山積している。
人間が台車を押して商品を入出庫しているが、肉体労働であり従業員は高齢化しているものの、人手不足で困っている。

それに対処すべき日本企業が開発したのが、カルガモのようについてくる人工知能(AI)搭載の台車(カルガモ台車だ。
人間が運ぶ場合は一人で一台の台車しか動かせないが、カルガモ台車なら複数台の台車を一人で動かせる。

( 下図:ZMP社の物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」 )


カルガモ台車には数個のセンサーが搭載されており、台車のスピード、走行軌跡、何かにぶつかったときのショック測定などのデータが自動的に無線LANでオンライン集計される。全国に散らばった多数の倉庫であっても、その稼働率管理を含む、適切な業務管理にも有効だ。

なお、何かにぶつかると、「もっと優しく運転してね」などと優しい女性の声が出るなど、楽しく安全に、そして商品を大切にしながら仕事ができるような工夫もなされている。

4:製造業
複数のロボットの協調的な共同作業

( 下図:複数のロボットが協調して全体として効率的な製造をするシステム図 )


遠く離れた工場の見えない場所にある機械同士が情報をリアルタイムで交換しながら協調して効率的な「モノ造り」をする。


何がどれだけ売れて、倉庫内の在庫がどれだけ減少したから、何を何時までに何個製造するか、そのために原材料をどこからどれだけ購入し、どの工場に搬入するか・・・・それが世界中に分散した工場を連携させて、全体システムとして製造する。

これが、「インダストリー4.0」と言われる人工知能(AI)を活用した最新の製造業だ。

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