2015年2月15日日曜日

負け組不要の時代

市民革命民主主義、、、これらの発生は戦争に勝つためには「小規模の傭兵軍団」ではなく、「国民を広く徴兵して大規模軍団」を組織することが必要になった、という歴史的な背景だった。

ナポレオンの快進撃は、まさに国民皆兵軍を欧州で最初に大規模に組織したことにあった。
ナポレオンに倣って、以後の欧州各国は国民皆兵制度に向かう。

それは同時に、これまで戦争に参加する必要がないが、重い年貢を背負っていた多くの農民(=フランスでは、多くの国民と同義語)に、追加的な義務として戦争に参加することを納得させる必要性が生じたことも意味した。

市民、国民の意見を取り入れる方向に政治体制が変化を開始し、それが結局は「王制から、近代民主国家」への変化を加速させた。

現在では、全員平等、能力に無関係に一人一票の民主主義が当然視されている。
しかし、政治的な能力、あるいは経済的な能力が劣る層が、「戦争に勝つためには、もはや不必要」もしくは「国家やコミュニティが存続するために、いわゆる負け組を必要としない社会」に変わりつつあるなら、現在の民主主義も変質するだろう。

現在のような民主主義は、永遠に変わらないもの、とは思えない。
じっくり考える必要なあるテーマだと思う。