2022年7月12日火曜日

通貨には序列がある

  1:「貿易サービス収支が赤字でも、経常収支が黒字ならOK」ではダメなんです、何故なら・・・・

2: 為替が下落した、、、それだけでは悪くありません

3: 日本とアメリカは、同じ土俵で為替を議論ができない

4:覇権の推移を復習してから、為替に戻ろう

5: 覇権国は貿易赤字構造になる

6: USドルが余っているのですが・・・
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世界には数多くの通貨があるが、そこには序列がある

最上位にあるのが、USドル

USドルは基軸通貨と呼ばれるが、覇権国の通貨である。

覇権国とは? その通貨の意味は? これらに関しては、このシリーズの過去ブログで説明した。


USドルの下に位置するのが、先進国の通貨だ。

G10の通貨と言い換えることもできるだろう。

Bloombergには、G10と並んで主要通貨というものもある

G10にあるデンマークが、香港に置き換えられたのが主要通貨だ


そのさらに下位に位置するのが、新興国を含むその他の国々の通貨


この序列は、その通貨の信用力で決められている。

通貨の信用力とは、その通貨を持ちたいと思う気持ち、持っていても大丈夫だという信頼感だ


信用力に差があるから、異なる国で同じような貿易赤字が発生した場合、それがどの程度為替レートの下落になるかは、序列の上の通貨は小さいが、序列が下の通貨は大きい、ということになる。

少々悪いことが起きても信用力があれば、その通貨から逃げ出す行動は起きない。しかし、信用力が無ければ小さなネガティブ・ファクターでも、その通貨から脱出しようと言う売りが殺到する。


だから、貿易赤字というファクターで日本円とUSドルが受ける為替下落圧力は、日本円が圧倒的に大きなプレッシャーを受けることになる。
このような為替の分析判断をする際には、信用力の序列を考慮することが重要である


続く

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