2019年6月9日日曜日

自動車、住宅、雇用の三点セットで現状を把握する米国経済

米国景気の失速を懸念する声があるが、実態は過熱が収まった程度だろう。

米国経済は大いなる内需国家だ
自動車、住宅、雇用の三点セットで現状を把握するのが適している

自動車販売だが、好調が持続している
自動車販売の特徴は、先進国はどこでも同じだが「道路を走っている車の台数は変わらない」ということだ。

不景気なれば、ユーザーが買い替えサイクルを伸ばすので販売台数が減るが、景気が回復すれば徐々に元に戻り、正常レベルに達すれば販売台数ば横ばいになる。

現在は、正常レベルに戻った良い状態は4年以上も続いていることが理解できる



住宅販売は、2005年まで続いた未曽有の住宅バブルが、そのバブルを演出したサブプライム・ローン証券化商品バブルの崩壊とリーマンショックによって大幅に減少した。
現在は2010年以降のゆっくりとした持続的な回復過程にある。

新築と中古があるが、トレンドは似たようなものだが、規模は中古の方が約9倍も大きい。
足元は中古住宅販売が陰りを見せて黄色信号を発している。
新築住宅は好調と言える。



労働市場は、過去50年間で最良と言えるほどの労働者天国(=売り手市場)になっている。
ただ、2018年以降は「雇用のひっ迫のレベルはとんでもなく高い」がひっ迫感はピーク感が見え始めた、、と言えそうな状態になっている。

週間雇用統計(新規失業者、失業保険受給者数)の横這いになり、改善が見えなくなった。
月間雇用統計(非農業者雇用者増減)の5月分は、定期的に見られる低水準であったが、6月分、7月分が回復しなければ黄色信号点滅だろう。




米国景気の失速を懸念するよりも、外部経済への依存度が高い日中経済の方が心配だ
米中貿易戦争の景況が大きいのは、日中経済なのだから

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