2020年3月14日土曜日

暴落したら頭をリセット

暴落したら、頭をリセットする必要がある 人間の脳は「現状から少ししか変動しない」前提で思考する仕組みになっている 大変動時には投資戦略の基本部分を組み替える必要が生じる場合がある だから、全てを白紙から再検討して、新戦略を練る必要がある

~~~ 現状から少ししか変動しないという習性があるので、大幅変動(大幅な上昇や暴落)を想像することすらできない。このような傾向は心理学的にはアンカリングと呼ばれている 参考:ウィキペディア、アンカリングhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

消費に懸念が生じた中国

コロナ・ショックによる株の下落を比べると香港・中国は日米欧よりも小さい
そして、コロナ・ショックから最初に回復する中国香港株が世界をけん引するという期待も聞かれる



2020年初来の下落率は低いのは確かだが、この数年を見ると香港中国は低迷が続いているのだ。長期低迷の背景は業績の低迷だ
下図に示されたように、2015年以降上海インデックスのEPSは低迷が続いているのだ。
業績が改善しない限り、株価の上昇は短期の間欠泉で終わる。
2015年3月でピークアウトしたプチ・バブルが、まさにそれだった。




中国経済をけん引してきたのは個人消費だ。その背景には賃金の高い伸びがある
下図にあるように沿海部の賃金は+8%で安定的に伸びてきた。



その賃金の安定上昇に懸念が生じている
賃上げを抑制して雇用を守る、という政策を実施することに北京政府は舵を切ったようだ。
これは、「全員貧乏で平等なら不満は無し」という共産主義の考え方なので中国的には問題が無いのだろう。

賃金の低下で最も悪影響を受けるのが裁量消費分野(=非生活必需品)である。
自動車、住宅と大型家電(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)が代表だ。既に保有している自動車や大型家電をもう少し長く使い続けたり、今の住宅からの住み替えを先延ばしするという行動(=買い控え)が起こるのだ。




株式市場は不満だろう。
賃金低下は消費の低下を通じて業績の下方修正につながるからだ。

しかも、現状の株価水準はフェアより「やや高い」可能性があるのだ。
北京政府の暗黙の指令による「株式の買い支え要請(90年代の日本のPKO)」が存在するだろうし、HMA(香港の中央銀行)もリーマンショック時の大量の株式購入を契機に、以降は株式投資に熱心であることも有名だ。
90年代の日本を知れば、意図的な買い支えは無力だと言うことは明白だろう。

なお、コロナ・ショックが終われば、米中貿易戦争の交渉が再開する。
既にトランプは行動を開始しているのだ。


以上のようなことを考え合わせれば、中国香港株の上昇を2020年の運用戦略の中心にすることは避けたいと春山は思う。
無論、個別株の話は別次元だ。低迷する市場であっても大活躍する個別株はどこの市場にもあるのだから

2020年1月14日火曜日

物とお金の関係を図にすれば

過去3回にわたって書いたこと・・・
1:
投資マネーは実体経済よりも早めに動く
2:投資マネーは実体経済のファンダメンタルの振れ幅以上に激しく動く
3:投資マネーは、実体経済よりも熱しやすく冷めやすい・・・をまとめて図にすれば、下のようになる

株価は、投資マネーに翻弄されて、企業業績の変化よりも早く、大幅に、節操なく、上下動するものなのだ。



特に循環株に関しては上記のような株価の動きを体得してから資金を投じることが重要だ。メディアのニュースを見ながら売買すると、後手後手になってしまい、損失一直線に陥ってしまうだろう。

上がる時は1年で2-3倍もザラなことも循環株の特徴だ。だから短期間で資産を増やそうと思うなら循環株投資を体得したほうが得策だ。
しかし、美しいものにはトゲがある、、、それが循環株なのだ

2020年1月13日月曜日

お金は熱しやすく冷めやすい

1:投資マネーは実体経済よりも早めに動く
2:投資マネーは実体経済のファンダメンタルの振れ幅以上に激しく動く
の続きです

投資マネーは、実体経済よりも熱しやすく冷めやすい
投資マネーは、特に循環株に投資する資金は、過去のパターンやサイクルを勉強して熟知しているので、先読みが得意だ。この先はどうなるかを我先に連想して投資マネーは動いている。つまり温故知新が高レベルで機能する世界である。

一方、企業経営者は慎重だ。一旦設備投資を決めたら、土地の確保、採用の計画、規制遵守のプロセス、資金調達の計画、様々なことを順次こなしていかなければならない。
しかも1-2週間後に風向きが変わったので損切撤収などという投資マネーのような手のひら返しは不可能だ。

だから、下図に示したようにサイクルの上昇角度、下落角度、そのタイミングは大きく異なってしまう。



特に循環株(日本株の多数がコレに該当する)に投資されるマネーの場合は初期反応が急速でしかも短期間に発生する。
この速度感について行くのが循環株投資の重要なポイントだ。

アベノミクスの始まった「野田VS安倍の論戦」翌日からの半年間の状況はまさにソレだったのだ。

2020年1月12日日曜日

ファンダメンタル以上に、お金は“激しく”上下動する

早すぎる買い、
ここぞ!と思って買っても、その後も大きく下がってがっかりすることは多い

早すぎる売り、
大幅に儲かったし相場に過熱感もあるからここで脱出すべきだと判断して売りを実行しても、その後の結構な値上がりをみて悔しい想いをすることも多い

これらの「早すぎる買い&早すぎる売り」の要因は、企業のファンダメンタルに対応した冷静過ぎる投資判断だと思う。

前回ブログで「投資家(投資マネー)は実物経済のサイクル(=ファンダメンタル)よりも早め早めに転換する」と解説した。
それに加えて
「投資家(投資マネー)はファンダメンタル以上に激しく上下動」する性質をもっている。
その性格を反映して、株価は強欲投資家の願望によって天高くオーバーシュートするし、過度な悲観によってとんでもない安値までたたき売られるのだ。

  

早すぎる買いをする投資家は、「業績の悪化以上の株価の下落には悲観した投資家の逃げ出し売りが引き起こすPERの下落」があることを軽視してしまう。
例えば、平時は15倍のPERが10倍に下落するような落胆相場だと・・・
最悪予想EPS:200円 × PER:15倍 = 株価:3000円
最悪予想EPS:200円 × PER:10倍 = 株価:2000円
・・・のように株価の底値が大きく違ってくる

早すぎる売りで悔しい想いをする投資家は、「業績の上昇分以上の株価の上昇には強欲投資家の期待を背負ったPERの上昇」があることを軽視してしまう。
例えば、平時は15倍のPERが20倍に上昇するような楽観相場だと・・・
予想ピークEPS:300円 × PER:15倍 = 株価:4500円
予想ピークEPS:300円 × PER:20倍 = 株価:6000円
・・・・というピーク株価の差になる

このようなPERの大きな変動は循環株の特徴だ
10倍→20倍→10倍というような変動は常に見られる。
加えるに、循環株のEPSは大幅に上下動する。100円→250円→100円、などのように
だから株価は、1000円→5000円→1000円のように激しく上下動する
これが循環株だ。

そして日本の市場に上場されている株の多くは循環株だ。
だから日本株の投資判断に際しては、ファンダメンタルに加えてチャートを活用することで補正したほうが良いと思う。

2020年1月10日金曜日

お金は早く動く 1-2月は日本株の正念場

野田VS安倍の党首討論から始まったアベノミクス相場の初期は、「1年後の利益の大幅な増加を予想した」投資家の腰の据わった買いで始まった。
アナリストの予想利益の書面による上方修正の発表を待たずに、投資家は利益の大幅増加を確信して株価を買い上げた。その結果、アナリストが修正しない状態での予想利益に基づくPERは大幅にジャンプアップした(緑丸部分)

2019年10月以降も似たようなPERの上昇がみられる(上図の青丸内) アナリストの公表ベースの予想利益は下図(緑枠&桃色枠)のようにダレダレ下落のままだ
今回も投資家の株の買い上げ行動は当たる(=アナリストが後から業績の上昇収益をする)のだろうか?



日本は循環株(景気や政策で利益が上下動する)が多く上場されている国だ。
景気などのサイクルは3-5年で上下動を繰り返す。
20~30年も相場を見ている循環株に精通した投資家は、この辺までくればというサイクルを考えて、買い出動したり撤退したりを上手にやっている。

つまり投資家(投資マネー)は下図にあるように、実物経済のサイクルよりも早め早めに転換する。




今回も投資家の株の買い上げ行動が当たるとすれば、これから始まる決算発表で経営者が弱気のトーンを小さくする(=Less Negative)言動が出ることになる。 もし、経営者が投資家の先走りにも関わらず、More Negativeなトーンであれば期待裏切りの一転反落となってしまう。 1-2月は日本株の正念場なのだ。