2024年5月1日水曜日

最高の投資手法(22)利益と株価の比率は重要だ by 日本株のグローバル化

業績に対してPERが高すぎる割高株が世界標準のvaluation に向かって修練する動きが長期間続いている


そんな割高株に該当するのは・・・

1:利益などほとんど出ていないのにイケイケの雰囲気だけで上がってしまった株

2:投資テーマに該当するとして囃されたが、業績を見るに中身が伴っていなかった

3:賞味期限(=2~3年の好業績フェイズ)切れてしまったにもかかわらず、後ろ髪をひかれた投資家が時々買いを入れるので割高状態が解消せず、結果的に長期低迷ペナルティボックスに入った株

・・・・などだが、東証3指数の中では、東証グロース市場指数に割高株が多く含まれている

その結果、東証グロース市場指数は冴えない状態が続いている(下図、黄色線)



これまでの「日本には日本の独自性があるから、それで良いのだという井戸の中」から世界標準という大海に放り出されたみたいだ



新NISAで世界の株、特にUSカブ、に触れた投資家の増加が、この流れを促進していると春山は感じている

2024年4月30日火曜日

最高の投資方法(21)温故知新、、どこまで遡って歴史を学びますか?

温故知新とは過去の知見を現在に生かすことだ

しかし、時間は限られている。金儲けのために時間を優先配分するのも主客転倒だ

現在の投資判断に必要な最小限の歴史的な知見があれば十分だと思う


投資に役立つ歴史の勉強に順番付けするなら・・・

1:1970年以降を学ぶ、これが最も重要だ

春山は、1982~2009年がポスト冷戦第一相場(2007年10月ピーク)で、2009年以降が第二相場だと認識しているからだ




日本、中国、米国の1970年代以降を知れば、現在の投資判断に必要な最低限の知識は習得できると思う


2:次は、第二次世界大戦後を学ぶことだ

米国を中心とする世界がどのように形成されたか、冷戦とはどういう事だったのか、その知見があれば現在の第二次冷戦時代と言われる国際政治の本質を鳥瞰できるだろう

それは、1945年に建国するイスラエルと中東の関係を知ることでもある


ここまでは世界共通だ

これが終わったら、


3:日本の明治維新以降を学ぶ、特に金融と産業がどのような発展をして今日に至ってきたか、明治期から第二次世界大戦前後、1980年代以降の激動の政治経済の歴史は日本株投資、金利&ドル円為替の判断に資するだろう


これ以上は、趣味の領域だろうが、しいて言えば・・・

4:1648年以降の欧米を学ぶことは役に立つ

近代、近世、現代と経済金融がどのような背景で変遷したかはジンワリと正しい判断をさせてくれると思う

2024年4月29日月曜日

最高の投資方法(20)故知新の注意点、その時相場はそれをまだ知らなかった

相場は、その時に判明している事実に反応する

判明している事実とは、・・・

1:既に発表された事実

2:メディアなどで流れている懸念や楽観などの憶測

・・・・の二つだ


過去の事実・憶測と過去の相場の関係を比較判断する時、つまり歴史を参考にする時には注意すべき点がある

それは、数年後に本当のことが分かるが、数年前のliveの相場は、その真実をまだ知らない、もしくは後年判明する真実とは異なった情報に反応して株価が形成されている、という点だ


そして10年後に過去を総括したような本が書かれる時、本の作家は相場はその真実を最初から知っていたという誤解で分析判断して書いてしまうことが多いということだ


温故知新に際してはlive情報、現在進行形で記述された記録を読むことが重要だ

その意味でSNSやブログの膨大なアーカイブは将来の宝の山であり、それをAIが学習する意義は大きいのだ


経済指標も、1年後に正式なものが確定するモノ、2か月後に発表されるモノ、様々な時間差がある

データに基づいてと相場を分析する人も、上記作家のような過ちを犯す人が多いので注意した方が良い


例えば、2ヶ月後に暫定値が発表され、その後に大幅に改訂されるDGPを使って、過去相場を解説する記事や書籍がある。
その作者がやってしまう間違いは、
1:2か月後にしか発表されないデータ(例:1-3月GDPは、5月発表)を、1-3月の相場が統計値を知っていて日々の相場が動いていた

・・・・という時間差を無視して過去相場を分析解説する記事や書籍などは間違いを流布しまう

これも、投資家を誤解させる情報となってしまう

2024年4月22日月曜日

武士の家計簿―「加賀藩御算用者」の幕末維新―

武士の家計簿

江戸から明治にかけての歴史の細部を描き出した名著

投資に役立たずとも現在の政治経済を見る目がレベルアップする

神は細部に宿るものだから

読者をこれほどにワクワクさせる歴史学者として磯田氏は素晴らしい

彼の本を一気に大人買いしてしまった春山です

マイ・ベスト3は、上段3冊かな


推薦本目次

独占告白 渡辺恒雄―戦後政治はこうして作られた―

株式市場は、各国の政治・経済・文化の上で動いている

日本株の投資判断を向上させるためには、第二次世界大戦後の政治・経済・文化の歴史を知ることが、今年を判断する温故知新パワーとなる


渡辺恒夫は並外れて個性的な人間であり、好き嫌いも分かれる人物だが、この本を通して得られる政治史の知見は今日の日本政治を分析・判断・予想する際に役立つ、と春山は思う



嫌いな人の情報でも、役立つならは貪欲に吸収するのが優れた投資家だ

2024年4月14日日曜日

最良の投資方法(19)最安値で買う事よりも、もっと重要な事

 大幅に下落した株を最安値で買って悦に入る
しかし、今が旬のテーマに属する株の方が上昇速度が高く、最安値で買った株はユックリしか上がらず、イライラす


これは良くあることだ

株式投資は、今日から未来に向かって上昇速度が速い株に投資する事が重要だ

最安値で買っても、旬な銘柄よりも上昇速度が遅いなら、その最安値購入は失敗投資と同じなのだ



最良な購入タイミングは、・・・・

1:最安値を通過して最悪フェイズが終了すること

2:先行する今が旬のテーマに属する株の賞味期限が終わりに差し掛かり上昇速度が鈍化する

3:次の投資テーマや次の旬な株として、投資家が、少し前に最安値を終えて上昇トレンドになった「その株」だと思い始める
・・・・という時に買う事だ

または、最安値を過ぎた後に出現する「チャートの買いサイン」点灯後に買う事だ
買いサイン点灯後は、上昇速度が急上昇するからだ